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2022 Fiscal Year Annual Research Report

皺の生じた薄膜のスパースモデリング:大型膜構造物の詳細形状推定法の構築に向けて

Research Project

Project/Area Number 22H01644
Allocation TypeSingle-year Grants
Research InstitutionOsaka Metropolitan University

Principal Investigator

岩佐 貴史  大阪公立大学, 大学院工学研究科, 教授 (90450717)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 藤垣 元治  福井大学, 学術研究院工学系部門, 教授 (40273875)
Project Period (FY) 2022-04-01 – 2026-03-31
Keywords膜面宇宙構造物 / 皺 / 形状計測 / 有限要素解析 / スパースモデリング
Outline of Annual Research Achievements

本研究は,「空間分解能の粗い計測点」或いは「粗い有限要素モデル」から皺の生じた薄膜の変形形状を復元する方法論を構築するものである.これにより,膜面形状推定に必要なデータ量を大きく削減し,計算コストを抑えた実用的な膜面形状推定技術の確立を目指す.
初年度は,皺領域でも緩やかに変動する「膜応力」と「皺の形状」とを繋ぐ力学モデルの構築を試みた.まず,皺の形状(皺振幅と波長)と膜応力をつなぐ計算式を導出し,その妥当性を数値シミュレーションにより検証した.対象としたモデルは矩形膜のせん断・引張モデルである.
まず,矩形膜にせん断負荷を与えて生じる皺現象に対しては,せん断負荷の大きさが小さい場合には導出した計算式は概ね実際の現象と一致しており,その妥当性が確認できた.しかし,せん断負荷が大きくなる場合や引張負荷によって生じる皺現象に対しては計算結果と実際の現象との間に無視できない差が生じることが分かった.これにより導出した計算式の適用範囲が存在することが明らかとなった.上記の結果の一部は機械学会関西支部が主催する講演会にて発表を行い,また次年度に開催される航空宇宙学会主催の講演会のにおいても発表予定である.
一方,上記の結果は数値シミュレーションに基づくものであり今後は皺の生じた薄膜の形状計測を通して実験的に検証していく必要がある.そのための準備として2022年度後半には非接触式の形状計測プログラムを入手するとともにその動作確認を終えた.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

2022年度より所属が変更となり新しい環境にて研究をスタートすることとなった.そのため前半は研究環境の整備に多くの時間を取られ後半以降少しづつではあるが環境が整備され,数値シミュレーションを用いた検討に入ることができた.このような状況を改善するため画像計測の専門家である藤垣元治教授(福井大学)に研究分担者として加わっていたただき,年度内に計測プログラムの入手と動作確認までを何とか終えることができた.以上の理由から,異動に伴う環境変化により当初の予定と比べて進捗はやや遅れることとなった.

Strategy for Future Research Activity

当初の計画では,2年目は力学モデルの構築と計測実験に取り掛かることとなっている.初年度に現状の力学モデルに適用範囲が存在することが明らかとなったため,その範囲を実験的に検証すること,これと並行して力学モデルを改修し適用範囲が拡張できないか検討すること,さらにはこれらの結果を基に皺の生じた膜面形状を復元する技術の構築に取り組んでいく.現時点で進捗がやや遅れているものの上記の研究を遂行するにあたって問題となる点は今のところないと考えている.

  • Research Products

    (7 results)

All 2023 2022

All Presentation (7 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results)

  • [Presentation] 皺の形状パラメータ―を用いた膜応力の簡易推定法に関する解析的検討2023

    • Author(s)
      攝津大嗣 ,岩佐貴史
    • Organizer
      日本機械学会関西学生会2022年度学生員卒業研究発表講演会
  • [Presentation] Efforts to Property Evaluation of Vegetable Leaf in Hydroponic Cultivation Using Optical Sensing Technique2023

    • Author(s)
      Hibino, S., Jiang, W., Fujigaki, M., Fujino, H.
    • Organizer
      Proceedings of International Symposium on Life Mechatronics
    • Int'l Joint Research
  • [Presentation] 単一カメラ画像による膜面の皺の振幅計測2022

    • Author(s)
      岩佐貴史,上田裕也
    • Organizer
      日本航空宇宙学会構造部門第64回構造強度に関する講演会
  • [Presentation] 全空間テーブル化手法を用いた3次元計測の黒色表面や金属表面を対象とした精度評価2022

    • Author(s)
      曽根一路, 藤垣元治
    • Organizer
      第27回知能メカトロニクスワークショップ講演論文集
  • [Presentation] 三次元計測のための格子パターン投影用シリンドリカルレンズアレイの作成方法の提案2022

    • Author(s)
      日比野峻介, 藤垣元治
    • Organizer
      第27回知能メカトロニクスワークショップ講演論文集
  • [Presentation] 実験力学における三次元計測手法の研究と今後の展望2022

    • Author(s)
      藤垣元治
    • Organizer
      日本機械学会 M&M2022材料力学カンファレンス
  • [Presentation] 三次元計測のための格子パターン投影用シリンドリカルレンズアレイの作成2022

    • Author(s)
      日比野峻介, 藤垣元治
    • Organizer
      動的画像処理実利用化ワークショップ

URL: 

Published: 2023-12-25  

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