2022 Fiscal Year Annual Research Report
Research on Spreadable ZEB and ZEH using Digital Twin with Advanced Map Information and Weather Information
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22H01647
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
森 太郎 北海道大学, 工学研究院, 教授 (70312387)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
細淵 勇人 愛知工業大学, 工学部, 准教授 (20581292)
桑原 浩平 室蘭工業大学, 大学院工学研究科, 准教授 (40374582)
岩間 雄介 釧路工業高等専門学校, 創造工学科, 助教 (70939107)
渡部 典大 北海道大学, 工学研究院, 助教 (80823400)
中山 哲士 岡山理科大学, 工学部, 准教授 (90264598)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | デジタルツイン / 地図情報 / WBGT / 気象データ / ZEB / ZEH |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は,各項目に関して以下の研究を実施した.①地図情報からBES用の形状データ自動作成手法:建物の形状データから空衛学会の簡易熱負荷推定プログラム用のシミュレーションモデルを作成し,熱負荷計算を行い,壁面PVの発電量との比較をった.グリーンランドにおいて地域の三次元情報を得たうえでシミュレーションモデルを構築し高断熱とPVによるレジリエンスの向上について検討した.②樹木の抽出手法:札幌市中心部の樹木データを作成し,東京オリンピックのマラソンコースに関してWBGTの計算をおこなった.③日射データの高精度化:上記の②の計算において天空輝度分布を利用した検討を行った.雲,建物影響に関しては,魚眼カメラを利用した測定を検討した.④BES:2023年度は札幌市のオフィスビルとグリーンランドを対象に室内環境とエネルギー消費量に関するシミュレーションを実施した.⑤ZEBの実測:普及型のZEBの室内環境,エネルギー消費量,PV発電量の実測を行い,デマンドレスポンスの検討を行った.また,北海道オープンデータポータルに登録されている建物のエネルギー消費量(540件)と建物情報(約7000件)を地図情報とリンクさせた.⑥ZEHの実測:札幌市の木造アパートの改修に関する検討を行った.実測はできなかったが,工務店と協力し改修コストの見積もりを行った結果,等級6,等級7相当の改修でも新築に比べてコストメリットがあることがわかった.⑦ZEB,ZEHの地域経済循環効果の検討:地域の経済循環に与える影響については検討できなかったが,木造高断熱住宅の実測と燃料消費量(薪)の実測を行った.⑧デジタルツインとVRによるZEB,ZEHの4DXシミュレーターの作成:3Dカメラで取得した情報をHMDに投影した映像を用いてバイオフィリックデザイン要素が建物の印象に与える影響について分析を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
2022年度の各項目の評価に関しては以下のとおり. ①地図情報からBES用の形状データ自動作成手法(当初の計画以上):地図情報からオフィスビルのシミュレーションモデルを作成する手法についておおむね完成させることができた.②樹木の抽出手法(おおむね達成):札幌市中心部の樹木データを作成できた.③日射データの高精度化(おおむね達成):マラソンコースの検討に関して天空輝度分布を利用した検討を行った.カメラを用いた雲,建物影響の取得に関しては,十分に実施することができなかったため,継続して実施する.④BES(当初の計画以上):札幌市のすべてのオフィスビルを対象とした計算を行うことができた.2024年度は住宅の計算を行う. ⑤ZEBの実測(おおむね達成):札幌市の普及型のZEBの実測とオープンデータの整理を行った.2023年度も中間期の状況を中心に室内環境とZEB手法の関係を検討する.⑥ZEHの実測(おおむね達成):ZEHの実測を行うことができなかった.2023年度はZEH相当の木造アパートの室内環境,エネルギー消費量について実測を行う.⑦ZEB,ZEHの地域経済循環効果の検討(岩間)(おおむね達成):木造高断熱住宅(暖房・給湯に薪を用いている)の実測と燃料消費量の実測を行った.⑧デジタルツインとVRによるZEB,ZEHの4DXシミュレーターの作成(やや遅れている):3Dカメラで取得した情報をHMDに投影した映像を用いてバイオフィリックデザインの検討を行った.
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Strategy for Future Research Activity |
①地図情報からBES用の形状データ自動作成手法:住宅のシミュレーションモデル作成手法について検討する.非住宅については,より詳細なモデルを作成するために,航空写真と3D写真を用いて建物の分類を行う手法を開発する.②樹木の抽出手法:手入力からNDVI等を用いた自動化手法について検討する.③日射データの高精度化:魚眼カメラを用いた雲,建物影響の取得に関して精度が十分に高くなる手法について検討する.④BES:札幌市の市有建物を対象にEnergy-plusによるシミュレーションを行い,結果の整合性を確認する.また,住宅についても札幌市内の1万件程度を対象に室内環境,エネルギー消費量のシミュレーションを行う.⑤ZEBの実測:ZEB相当(ZEB-Ready)の建物の実測を行い,シミュレーション用のベンチマークデータとする.⑥ZEHの実測(おおむね達成):ZEH相当となる,札幌市内の木造アパートの室内環境,エネギー消費量について実測を行う. ⑦ZEB,ZEHの地域経済循環効果の検討:2022年度に実測を行った木造高断熱住宅(暖房・給湯に薪を用いている)を対象に経済波及効果の検討を行う.⑧デジタルツインとVRによるZEB,ZEHの4DXシミュレーターの作成(やや遅れている):日射と通風をコントロールできるブースを作成しバイオフィリックデザインの評価を行う.
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Research Products
(25 results)