2022 Fiscal Year Annual Research Report
アジアメガシティの社会的レジリエンス強化に向けたコモンズ型都市空間管理の体系化
Project/Area Number |
22H01660
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
松行 美帆子 横浜国立大学, 大学院都市イノベーション研究院, 教授 (90398909)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
志摩 憲寿 東洋大学, 国際学部, 准教授 (90447433)
小野 悠 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (70782986)
城所 哲夫 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 教授 (00282674)
松丸 亮 東洋大学, 国際学部, 教授 (40708377)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 社会的レジリエンス / 自生市街地 / コモンズ型都市空間管理 / アジア / メガシティ |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度はまず、事例対象都市における社会的レジリエンスを評価するにあたり、社会的レジリエンス指標の作成を行った。指標は文献レビュー及び本科研費の研究者及び海外の協力研究者との議論を行い作成した。作成した指標を元に、まず小地域単位で統計データが比較的揃っている東京とジャカルタで指標の収集を行った。 さらに、自生市街地であるムンバイのダラウィにおいて、現地での空間管理のあり方について現地調査を行い、異なる職業によって成り立つコミュニティ同士の空間管理のあり方について調査を実施した。さらに、インドネシアのジャカルタにおいて、沿岸のコミュニティ(自生市街地)において、海面上昇に伴う洪水に対するコミュニティにおける対応策についての現地調査を実施し、コミュニティや世帯により様々な洪水対策のインフラが整備されていることを明らかにした。また、バンコクにおいて、電動トゥクトゥクを使用したライドシェアリングについての分析を行い、このようなパラトランジットと新たな技術である電気自動車やライドシェアリングが結合することにより、モビリティに乏しい自生市街地において、モビリティが向上するが、既存の交通手段と比較して、環境負荷軽減という観点で優れているかは、市街地の特性によることを明らかにした。また、バンコクにおけるクリエイティブ産業の発生について、データ収集を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2022年度は新型コロナウイルスの影響もあり、調査のための海外渡航の一部が遂行できなかったが、繰越申請を行い、2023年度に繰越分の調査も実施できた。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は、今年度作成した社会的レジリエンス指標を用い、東京とジャカルタにおける社会的レジリエンスマップの作成を行う。さらに、他のアジアのメガシティにおいても、社会的レジリエンスマップ作成のために、統計データの収集を行う。 さらに、自生市街地における都市空間管理の事例研究として、ハノイ、ジャカルタ、ムンバイ、ラホールなどにおいて現地研究者との打ち合わせや現地調査を実施する予定である。
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