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2022 Fiscal Year Annual Research Report

Sampling the old Japanese building stones: destructive and non-distructive analyses

Research Project

Project/Area Number 22H01674
Allocation TypeSingle-year Grants
Research InstitutionKokushikan University

Principal Investigator

乾 睦子 (林睦子)  国士舘大学, 理工学部, 教授 (10338296)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 中澤 努  国立研究開発法人産業技術総合研究所, 地質調査総合センター, 研究グループ付 (50357620)
西本 昌司  愛知大学, 法学部, 教授 (80908723)
平賀 あまな  東京工業大学, 環境・社会理工学院, 特任准教授 (90436270)
Project Period (FY) 2022-04-01 – 2026-03-31
Keywords石材 / 花崗岩 / 石灰岩 / 大理石 / 蛇紋岩 / 国産石材 / 近代建築
Outline of Annual Research Achievements

本研究の目的は,日本の多くの近代建築の石工事を手掛けた石材会社が今も所有する在庫原石から産地の確実な石材サンプルを作製し,化学分析等によってより客観的な石材産地同定ができるようにすることである。今年度はまず研究協力いただく石材会社を訪問して原石ヤードの在庫原石の把握状況調査を7月までに行った。石材会社の協力によりサンプル選定が当初予定よりも迅速に進められた。
国産の花崗岩・石灰岩および蛇紋岩石材のうち在庫があることが確認できた石材の中から,本研究の目的に適合する石材を絞り込んだ。目的に適合するとは,すなわち,近代建築の壁や床の石材の鑑定ができるかどうかをテストするための比較調査に適した石材ということであり,(1) 比較調査が可能な建築物が想定できる石材(既に使われていることが判明している,研究のための立ち入りが可能な建築物に使われている,など),(2) 不純物が多く含まれていることが予想される石材,を主な基準として選定した。上述のようにサンプル選定が当初予定よりも迅速に進められたため,年度の予定より多い全35石種を選定し大判スライス切断と鏡面研磨を発注・依頼した。最初に1辺1~2mの大判でスライスしたことにより,小サンプルでは分からない原石の特徴を観察することができた。次にその板をカットし最終的に全35石種について30cm角のサンプル標本と、はがき大サンプルを4枚ずつ(研究分担者の人数)、さらに分析用の岩石片を入手することができた。これらは日本各地の近代建築に用いられた国産石材とほぼ確実に同等品といえる石材標本であり,今後の石材鑑定作業において貴重な試料となる。
なお,原石の種類が当初予定より多く得られたためスライスに予算を割いた関係で,並行して進める予定だった破壊分析(薄片・化学分析)用の試料作成は次年度以降に持ち越しとなった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

石材会社の多大な協力により,原石サンプルの入手に関しては当初の計画以上に進行した。当初は原石ヤードの在庫調査から開始する必要があると考えていたが、実際には在庫データを探していただいてそれを利用して検討することができた。また大変効率よく運び出し(石材の在庫を加工するにはクレーンでの運搬が必要)スライス加工していただくことができた。さらに、集中的に発注したことにより事前の見積もりよりも加工費を抑えていただき、予定枚数よりも多くのスライス研磨サンプルを入手することができた。
一方,原石のスライスにまとめて経費を投じたため,観察・化学分析用の試料加工に関しては次年度以降に持ち越しとなった。当初は原石スライスと分析用試料の加工を並行して進める予定であったのを,原石スライスの方だけを大量にまとめて発注した形で,トータルとしては経費を抑えることになったと判断している。

Strategy for Future Research Activity

予想より多くのサンプルを初年度に入手できたため、現在は2年目購入予定のポータブルXRF化学分析装置の機種選定を急いでいる。また、分担してサンプルの薄片作製・観察を進め、化学分析の方針を立て、購入したらできるだけ早く機器の立ち上げと基礎データの取得に入りたいと考えている。

  • Research Products

    (2 results)

All 2023 2022

All Journal Article (1 results) (of which Open Access: 1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] 山口県美祢市秋吉産大理石石材「山口更紗」にみられるマイクロコディウム組織2022

    • Author(s)
      中澤 努,藤川 将之,上野 勝美
    • Journal Title

      GSJ地質ニュース

      Volume: 11 Pages: 363-364

    • Open Access
  • [Presentation] 国産建築石材の原石調査2023

    • Author(s)
      乾睦子・西本昌司・中澤努・平賀あまな
    • Organizer
      文化地質研究会第6回研究発表会

URL: 

Published: 2023-12-25  

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