2022 Fiscal Year Annual Research Report
Bubble Diameter Distribution Estimation for Propeller Cavitation Using Photometric Stereo and Deep Learning
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22H01708
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | National Institute of Maritime, Port and Aviation Technology |
Principal Investigator |
白石 耕一郎 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所, その他部局等, 研究員 (40586591)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金丸 崇 九州大学, 工学研究院, 准教授 (90612127)
谷口 智之 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所, その他部局等, 研究員 (20782460)
澤田 祐希 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所, その他部局等, 研究員 (60711356)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | キャビテーション / キャビティ形状計測 / 水中放射雑音 / 理論計算 / SQCM(パネル法) / 深層学習 / 気泡径分布 / 気泡径計測 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、キャビテーションの気泡径分布の推定手法を構築し,プロペラ翼形状,キャビテーション及び気泡径分布の関係を明らかにすることである。本目的ために今年度は以下の内容について研究を実施した。 (1)時空間的に高分解能なキャビティ形状計測法の構築:今年度は照度差ステレオ法を用いたキャビティ形状計測システムのプロトタイプを開発し、模型プロペラに生じるキャビテーションの形状計測を行った。また、より高精度にキャビティ形状を計測できる可能性があるアクティブステレオを用いた計測法の検討を行った。その結果、投光器を追加するだけで、システムを構築できることを確認した。次年度以降に計測システムを構築し、計測法の有効性を確認する。 (2)機械学習を用いた気泡径分布推定法の構築:CNNを用いたキャビテーション画像から気泡径分布を推定するアルゴリズムを検討し、学習プログラムのプロトタイプを開発した。擬似学習データを用いて開発したプログラムの動作検証を実施した。また気泡径分布推定のための学習データを取得するために、シャドウグラフィを用いた気泡径分布計測システムのプロトタイプの構築を行った。そして、小型高速流路中の気泡流について、本計測システムを用いて気泡径分布を取得できること確認した。 (3)理論計算を用いた水中騒音推定法の構築:単一球形気泡の半径変化をシミュレーションするために、Rayleigh-Plessetの式を解くためのプログラムを開発した。先行研究の実験データと比較し、開発したプログラムで高精度に単一球形気泡の半径変化を捉えられることを確認した。 学術的成果として、2件の査読付論文、3件の学会発表を行った。また、本研究の基盤となるアイディアのキャビテーションの可視化方法について1件の特許申請を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
前述の研究実績の概要にも記載しているように、当初計画にしたがって順調に研究が進んでいる。(1)時空間的に高分解能なキャビティ形状計測法の構築:アクティブステレオを用いた新たな計測法についても検討を実施しており、バックアップとなる計測法の準備も整っている。 (2)機械学習を用いた気泡径分布推定法の構築:研究当初では取得が難しいと考えていた気泡径分布のデータについて、気泡流を対象とすることで学習データを得られることを発見し、より精度が高い学習データを用いた気泡径分布推定法の構築が可能となった。 (3)理論計算を用いた水中騒音推定法の構築:当初の計画通りにプログラムの開発が進んでおり、実験結果を十分に再現可能な推定精度を確保することができている。次のステップでは、キャビティ体積推定シミュレーションとの連携を行うが、推定シミュレーションは既に完成しているため、比較的容易に連携シミュレーションを作成することが可能である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の推進方策について3項目に分けて以下に記載する。 (1)時空間的に高分解能なキャビティ形状計測法の構築:前年度開発した照度差ステレオ法を用いたキャビティ形状計測システムのブラッシュアップを行い、計測精度と計測効率の向上を図る。また、前年度に検討を実施したアクティブステレオ法を用いたキャビティ形状計測システムのプロトタイプの構築を行い、計測法の有効製を確認する。 (2)機械学習を用いた気泡径分布推定法の構築:前年度開発した気泡流を対象とした気泡径分布計測法を用いて、気泡画像と気泡径分布の学習データを取得する。そして、取得した学習データを用いて、前年度開発した気泡径分布推定プログラムの学習を行い、開発したプログラムのブラッシュアップを行う。また、翼型模型に生じるキャビテーションの気泡径分布計測法を開発し、キャビテーションの気泡径分布のデータ取得を行う。 (3)理論計算を用いた水中騒音推定法の構築:前年度開発した単一球形気泡変動シミュレーションとSQCM(パネル法)によるキャビティ体積推定法の連携を実施する。そして、プロペラキャビテーションによる水中放射雑音の水槽試験結果と開発したシミュレーションの計算結果と比較し、シミュレーションの検証を実施する。
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Research Products
(9 results)