2022 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of quenching solidification phenomena by fluorescence imaging
Project/Area Number |
22H01838
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
川西 咲子 東北大学, 多元物質科学研究所, 講師 (80726985)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柴田 浩幸 東北大学, 多元物質科学研究所, 教授 (50250824)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 凝固 / イメージング / 偏析 / 介在物 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、透明有機物質を用いた凝固過程の直接観察により、偏析に端を発する種々の変化に対して、冷却速度がどれほどのインパクトをもつのかを解明することを目的に掲げている。2022年度の研究実績の概要は以下のとおりである。 ①凝固イメージングシステムの改良:より大きな冷却速度での凝固観察を可能にすべく、イメージングシステムに改良を加えた。温度制御系および試料駆動系に改良を加え、これまでと比べ1桁程度大きな冷却速度での観察を行えるようになった。また、ミクロ偏析の定量評価の高精度化を図るため、観察系に共焦点機構を導入した。 ②供試材の基礎物性の評価および蛍光条件の決定:サクシノニトリルを溶媒とし、水および蛍光試薬を溶質とする三元系を対象に、蛍光試薬の溶解度を示差熱分析等を用いて評価し、温度および組成依存性を決定した。また、蛍光試薬の平衡分配係数および拡散係数を評価し、ミクロ偏析やそれに伴う介在物の晶出の評価に必要な物性値を得た。 ③凝固過程のミクロ偏析の評価:共焦点系を用いた高精度評価に先立ち、従来の光学系で比較的低速での凝固イメージングを行い、デンドライト成長時のミクロ偏析のイメージングに成功した。加えて、ミクロ偏析のモデル化を図るため、溶質の拡散と平衡分配を考慮した数値解析を行った。焦点面以外から発せられる蛍光も検出されるため、ミクロ偏析に由来する厚み方向の濃度分布を考慮した結果、実験結果を再現した。よって、モデル材料を用いた本系においても、溶鋼の凝固過程と同様にミクロ偏析の検討が可能であることが明らかになった。 得られた結果を、鉄鋼協会春季講演大会で発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
共焦点系の導入においては、入射光源に用いる半導体レーザーの納期遅延の影響を受け、当初の予定より遅延しているが、改良システムの完成に向けて調整を進めている。また、当初予定になかったミクロ偏析の評価にまで着手し、厚み方向での濃度分布を考慮することでモデル化に至ったことから、当初の計画以上に進展しているとした。
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Strategy for Future Research Activity |
新規に導入した共焦点系の調整を進めて、高精度なミクロ偏析の評価の体制を整え、本システムを用いた凝固観察条件を決定する。また、同システムを用いた凝固イメージングにより、冷却速度が凝固過程のミクロ偏析に及ぼす影響を調査する。加えて、ミクロ偏析に由来する介在物の晶出過程の観察を行い、介在物の形状、晶出頻度やサイズに関する知見を得る。
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Research Products
(4 results)