2022 Fiscal Year Annual Research Report
Realization of light needle microscopy without nonlinear excitation and application to rapid three-dimensional imaging
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22H01979
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
小澤 祐市 東北大学, 多元物質科学研究所, 准教授 (90509126)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川上 良介 愛媛大学, 医学系研究科, 准教授 (40508818)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | レーザー顕微鏡法 / 空間構造を持つ光 / ベッセルビーム / 3次元イメージング |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、可視域レーザー光によるベッセルビームを用いた光ニードルスポット形成において、サイドローブを抑制するための制御波面の設計と実験的な検証を行った。本提案方法では、ベッセルビームを焦点に生成するための円環状振幅マスクに対して、さらに空間的な振幅変調を与えることを基本原理とする。そこで、空間光変調器による振幅変調法において、焦点でのサイドローブ抑制効果を数値計算に基づいて詳細に検討した。その結果、バイナリ上の振幅マスクを用いる場合に比べて、空間的に軸対称な偏光分布を持つベクトルビームを入射ビームとして用いると、良好なサイドローブ抑制効果が得られることがわかった。 本設計により得られた光ビームをレーザー走査型蛍光顕微鏡の走査励起ビームとして使用し、高開口数の水浸対物レンズの集光条件下において設計通り20マイクロメートル以上の焦点深度を持つ光ニードルスポットを形成できることを確認した。また、既に構築している3次元イメージング顕微鏡システムに適用したところ、可視光(波長 532 nm)の連続波発振レーザー光を用いた1光子蛍光イメージングにおいて、焦点でのベッセルビームによるサイドローブの影響を受けることなく、良好な3次元像を1回の2次元走査のみから取得できることがわかった。 また、高速イメージングシステムとしての改良も行い、従来の16 Chのアレイ型検出器について32 Ch化を完了し、深さ方向に対する検出点数の増大へ向けた準備を完了した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画していたように、可視光ベッセルビームに対するサイドローブ抑制方法について、振幅変調による効果を詳細に検証した。また実験的な検証についても進めることができ、十分な知見を得ることができた。さらに、生成したニードルスポットを用いた3次元イメージングに着手すると共に、イメージングシステムの改良についても順次進めており、研究はおおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究で提案する可視光ベッセルビームを用いた3次元イメージング実験を順次進め、3次元イメージングの高速性について検証する。この際に、本イメージング法における結像特性を実験および数値計算の両面から詳細に明らかにしていく。また、本年度に導入を完了した32 chの検出器をベースとして、深さ方向の情報取得に対する高解像度化もしくは観察深度の増大を目指す。加えて、レーザー走査系にレゾナントミラーを用いたさらなる高速化についても取り組むためのシステム改良を進める。
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Research Products
(4 results)