2022 Fiscal Year Annual Research Report
Creation of photonic crystal polymer-based ubiquitous analysis device for radionuclides
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22H02004
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
塚原 剛彦 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 教授 (10401126)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | フォトニック結晶 / 金属イオン / センシング / 機能性ポリマー |
Outline of Annual Research Achievements |
コアシェル型高分子フォトニック結晶を合成する手法を確立すると共に、その特性を評価した。具体的には、エマルジョンラジカル重合法を用いて、コアシェル型ポリマーの合成を行った。コア剤としてスチレンを、モノマーとしてビニルピロリドン(VP)またはアクリル酸-アクリルアミド(AAm)を、重合開始剤としてペルオキソ二硫酸アンモニウム(APS)を添加した水溶液をそれぞれ用いた。三つ口フラスコに超純水、スチレンモノマー、APSを投入し、Arガス雰囲気下、74℃で数時間良く攪拌することでポリスチレン(PS)コア粒子を合成した。このコア溶液に、イオン性界面活性剤、VPまたはAAm、5 mol%の架橋剤Methylenebisacrylamide及び開始剤としてアゾビスシアノ吉草酸を投入し、さらに5時間反応を継続することにより、PSコアがVPまたはAAmポリマーシェルで被覆されたコアシェル型ナノ粒子が合成された。合成したナノ粒子の微構造やサイズを、核磁気共鳴分光(NMR)、全反射式赤外分光(ATR-FTIR)、電子顕微鏡(SEM)、粒径分布測定等によって同定した。また、合成した個々の共重合ポリマーの水溶液中での転移温度(LCST=Lower CriticalSolution Temperature)を調べると共に、これらLCSTに対する溶液性状(金属イオンの種類・濃度、酸濃度など)の影響を評価した。さらに、ポリイミドテープを用いてガラス基板上に矩形型のダム構造を作製し、そのダム構造内に合成したコアシェル型ナノ粒子懸濁液を滴下・乾燥させることで、自己組織化的にフォトニック結晶ポリマー(PCP)を作製した。FT-IR測定及びDLS測定により、約250 nmの粒径を持つコアシェル型ナノ粒子が合成できたことを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画通り、コアシェル型ナノ粒子の合成に成功している。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、コアシェル型高分子フォトニック結晶膜を基板上に集積する手法を確立すると共に、金属イオンセンシング能を評価する。
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