2022 Fiscal Year Annual Research Report
Development of coded aperture for high-energy X-ray Compton scattering imaging
Project/Area Number |
22H02103
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
鈴木 宏輔 群馬大学, 大学院理工学府, 准教授 (90580506)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 直史 群馬大学, 大学院理工学府, 准教授 (20223159)
Varnava Maria 群馬大学, 重粒子線医学推進機構, 助教 (40913108)
田代 睦 群馬大学, 重粒子線医学推進機構, 准教授 (60447274)
酒井 真理 群馬大学, 重粒子線医学推進機構, 助教 (70727338)
櫻井 浩 群馬大学, 大学院理工学府, 教授 (80251122)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 高エネルギーX線 / 符号化開口 / M系列 / 非破壊測定 / イメージング / コンプトン散乱 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、これまで開発を行なってきた高エネルギー放射光X線コンプトン散乱法による非破壊測定法に符号化開口を導入した新たなイメージング手法を開発することである。本年度は、符号化開口を用いたコンプトン散乱実験を行い散乱パターンの観測、ならびに、再構成の妥当性を検証した。試料は材質の異なるペンシル状の試料を用いた。材質は銅、アルミニウム、アクリルである。ペンシル状試料の先端に100keVの放射光X線を照射し、試料から散乱されるX線を、符号化開口を通して二次元検出器で測定した。符号化開口は、M系列の規則に従い約500個の開口を有している。実験から符号化開口パターンに対応した散乱X線パターンを観測することができた。また、散乱X線パターンに逐次近似法を適用することでペンシル状試料の先端形状を再構成することができた。また、本研究で使用する二次元検出器は検出素子毎にX線のエネルギースペクトルを測定することができる。得られたエネルギースペクトルを比較した結果、試料の材質の違いによりコンプトン散乱X線エネルギースペクトルの形状が異なっており、散乱X線強度の解析のみならずコンプトン散乱X線エネルギースペクトルの形状の解析や弾性散乱強度とコンプトン散乱強度比の解析も可能なことがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度、符号化開口を用いたコンプトン散乱実験を行い散乱パターンの観測、ならびに、再構成の妥当性を検証することを目的とし、実際に再構成画像を得ることができたため、おおむね目的を達成することができたが、ピンホールを用いて得られる画像に比べると符号化開口により得られる画像は劣化していたため改善の余地があると考えている。以上より現在までの研究の進捗状況はおおむね順調に進展していると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の推進方法として、材質の異なる試料から得られた散乱X線エネルギースペクトルを解析し、物質の特定が可能かを検討する。またピンホールに比べて得られる画像が劣化する原因についても検討し符号化マスクを改善することを考えている。
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Research Products
(1 results)