2023 Fiscal Year Annual Research Report
Creation of artificial ion channels based on block copolymers
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22H02140
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
西村 智貴 信州大学, 学術研究院繊維学系, 助教 (60648070)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | ブロックポリマー / ベシクル / イオンチャネル |
Outline of Annual Research Achievements |
2年目の研究計画では、前年度で得た両親媒性ブロックポリマーが、リン脂質膜上に組み込まれ、ドメインを形成するか確認すると共に、そのドメインがイオンチャネル能を有するか評価を行うことを予定していた。ポリマーのリン脂質膜への組み込みおよびドメイン形成の確認は、前年度合成したポリマーとrhodamineで標識したポリマーを混合し、モデル生体膜のリポソームに組み込んだ後、共焦点顕微鏡観察を行った。その結果、リポソーム膜上にrhodamine由来の蛍光シグナルが観察できたことから、ポリマーがリポソームに組み込み可能であることが判明した。まだ、ポリマーは均一に分布せず、ポリマーリッチなドメインを形成していることも明らかになった。また、このドメインの詳細な構造を把握するために中性子散乱測定も実施した。次に、ドメインを形成したポリマーのイオンチャネル能の評価を行った。ポリマーを組み込んだリポソーム内にpHインジケーターであるヒドロキシピレントリスルホン酸を封入し、LiOH, NaOH, KOH, RbOHなどを添加し、イオン透過能の評価を行ったところ、すべてのイオンに対して透過することが判明した。特に、K+イオンの透過速度が、他のイオンに対して最も高いことを見出した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は、当初の予定通り、前年度で得た両親媒性ブロックポリマーが、リン脂質膜上に組み込まれ、ドメインを形成するか確認すると共に、そのドメインがイオンチャネル能を有するか評価を行った。その結果、合成したポリマーは、リポソームに組み込まれドメインを形成していること、また、そのドメインはイオンチャネルとして機能することも明らかになったことから、当初の計画通り、研究計画が遂行できている。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、ポリマーからなる人工イオンチャネルの機能評価として、がん細胞への組み込みに伴うアポトーシス誘導や担がんマウスでの抗腫瘍効果の評価、毒性評価などを実施していく予定である。
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