2022 Fiscal Year Annual Research Report
Nanoparticle surface design for device fabrication of low-toxic quantum dots
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22H02168
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
桑畑 進 大阪大学, 大学院工学研究科, 教授 (40186565)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 量子ドット / 半導体ナノ粒子 / 表面デザイン / デバイス化 |
Outline of Annual Research Achievements |
多色化に向けた3元素系化合物量子ドットの作成:QDの発光色は粒径を変化させれば可能である。11-13-16族半導体の場合、元素の種類を変えるとバンドギャップが変化することできるので、AgInS2-AgGaS2、AgInS2-CuInS2などの固溶体QDを合成し組成を変化させることによる連続した発光色の変化を調査したところ、実際に可能であることを見出した。 3成分化合物QDのマトリクスの工夫:QD表面を起点としてマトリクス材料がソフトに成長するための表面デザインとマトリクス材料の選択を行った。ゾル-ゲル法を中心に、無機と有機のハイブリッド材料としてはMOFを含む配位高分子(CP)から幅広く選別し、具体的にマトリクスとして機能する材料を見出した。 光学固体デバイスの構築:合成した直後のコロイド状QDは、表面に有機分子リガンドが吸着している。これを基板等に塗布したQD膜の場合、リガンドの長さが短かければ外部から電子や正孔を注入できるが、それらはQD間を移動できてしまうため、濃度消光を引き起こしてしまった。リガンドを長くすれば濃度消光は抑えられるが、外部からの電子や正孔の注入がしにくくなるというトレードオフの関係にあることがわかった。Ⅱの手法でQDよりもバンドギャップの広いマトリクスでQDを固体素子化ができれば、マトリクスとQD間での整流性によって濃度消光を抑制しつつ、外部からの電子と正孔の注入が可能となった。これを作り上げることによって、輝度および効率の高いEL素子が作製できることを明らかとした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画していた研究項目は、全て実験することができ、理論的に予測されていたこと、ならびにこれまでの研究で予期していた現象を発現させることができており、研究の進捗は極めて順調であると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
QD表面を起点としてマトリクス材料がソフトに成長するための、表面デザインとマトリクス材料の選択を行う。前述のゾル-ゲル法を中心に、無機と有機のハイブリッド材料としてはMOFを含む配位高分子(CP)から幅広く選別していく。材料の種類としては、次項の課題に利用することを考慮し、コア半導体よりもバンドギャップの大きな半導体の性質を有する無機材料およびCP材料を選択する。 合成した直後のコロイド状QDは、表面に有機分子リガンドが吸着している。これを基板等に塗布したQD膜の場合、リガンドの長さが短かければ外部から電子や正孔を注入できるが、それらはQD間を移動できてしまうため、濃度消光を引き起こす。リガンドを長くすれば濃度消光は抑えられるが、外部からの電子や正孔の注入がしにくくなるというトレードオフの関係にある。Ⅱの手法でQDよりもバンドギャップの広いマトリクスでQDを固体素子化ができれば、図11に示すようにマトリクスとQD間での整流性によって濃度消光を抑制しつつ、外部からの電子と正孔の注入を可能とする。これを作り上げることができれば、輝度および効率の高いEL素子が作製できることは、理論的に立証できており、その実用性を追求する。
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Research Products
(13 results)