2022 Fiscal Year Annual Research Report
Development of highly selective copper-based CO2 electro-reduction catalysts for multi-electron reduction products and their design strategy
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22H02175
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
岩瀬 和至 東北大学, 多元物質科学研究所, 講師 (90846437)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 二酸化炭素還元反応 / 金属間化合物 / 生成物選択性 / 二酸化炭素電解 / 電極触媒 |
Outline of Annual Research Achievements |
当該年度としての結果は主に、異種元素ドープ銅ナノ粒子、及び金属間化合物からなる電気化学的二酸化炭素還元反応(CO2RR)触媒の開発に取り組んだ。特に銅ナノ粒子の研究においては、異種元素の担持量に応じて炭化水素であるエチレン、メタンの選択性が変化することが明らかになった。この結果は、異種元素が炭化水素生成の重要な中間体である吸着CO種(CO*,*は吸着サイト)の吸着に影響しているためであると考えら得れる。また、電極作製プロセスを制御することによっても、メタンとエチレンの選択性が大きく変化することがわかった。この結果は、触媒のみならず電極作製プロセスも触媒活性の向上に重要な役割を果たすことを示唆するものである。また、金属間化合物触媒の合成に関する研究では、銀(Ag)と錫(Sn)からなる金属間化合物触媒の合成を行い、単体のSnよりも合成した金属間化合物触媒が高いギ酸生成の選択性を示すことを明らかにした。この結果は、金属間化合物の特異な電子状態が触媒活性に影響を与えたことに起因すると推察される。 また、関連する成果として、二酸化炭素電解のアノード反応の一つである酸素発生反応(OER)電極触媒の開発にも取り組んだ。特に当該年度は、ペロブスカイト酸化物の価数制御によるOER活性向上を目指した。特に、低温フッ素化プロセスを用いることで、ペロブスカイト酸化物中のコバルト(Co)の価数を減少させることに成功し、それに伴いOER活性が顕著に向上することを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
触媒活性評価用装置の立ち上げ、新たな材料合成プロセスの開発にも成功しており、上記の理由から概ね順調に進展していると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は確立された触媒活性評価手法、合成プロセスを元に研究を更に発展させ、担持量の精密制御、あるいは担持する金属種を増やしていくことにより、さらなる触媒活性の向上を目指す。
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