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2023 Fiscal Year Annual Research Report

カルシウム結合蛋白質を介するリソソーム膜の損傷応答機構の分子基盤解明

Research Project

Project/Area Number 22H02302
Allocation TypeSingle-year Grants
Research InstitutionNagoya University

Principal Investigator

柴田 秀樹  名古屋大学, 生命農学研究科, 教授 (30314470)

Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
Keywordsリソソーム / カルシウム / ESCRT / カルモデュリン
Outline of Annual Research Achievements

リソソームは細胞内消化を担う膜で覆われた細胞小器官であり、その内部は酸性で多種の加水分解酵素をもつ。様々な要因でその限界膜が裂孔することが知られているが、そのような損傷リソソームから加水分解酵素や水素イオンが漏出する。また、リソソーム内腔は比較的高濃度のカルシウムイオンを含み、損傷リソソームから漏出するカルシウムイオンはシグナル物質として機能し、膜損傷の修復やリソソームの新規合成を活性化する。研究代表者らは、損傷リソソームにカルシウム結合蛋白質ALG-2が動員される現象を見出しているが、その役割は未解明であり、また他のカルシウム結合蛋白質の関与は報告されていない。本年度は以下の解析をすすめた。
(1) 昨年度はリソソーム損傷を誘発した細胞においてALG-2の近傍に存在する蛋白質として同定されたLIP5について、その発現抑制が損傷リソソーム応答に及ぼす影響を解析したが、本年度はCRISPR-Cas9を用いたゲノム編集技術によりLIP5のノックアウト細胞を樹立した。
(2) 昨年度、LIP5の損傷リソソームへの動員にはカルシウムが必要であるが、ALG-2は必要でないことを明らかにしたが、本年度はLIP5のカルシウム依存性の損傷リソソームへの動員におけるカルモデュリンの関与を検討した。カルモデュリン阻害剤をリソソーム損傷誘発剤と同時に添加した細胞では、LIP5のリソソーム局在が観察されなかった。
(3) カルシウム結合蛋白質アネキシンA11の筋萎縮性側索硬化症の発症に関連する変異体蛋白質がリソソーム損傷刺激を加えた細胞の細胞質において凝集体を形成することを示した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

リソソーム損傷が誘発された細胞の細胞応答にカルモデュリンが関与する可能性を新たに見出した。

Strategy for Future Research Activity

カルモデュリン阻害剤を処理した細胞においてESCRT蛋白質であるLIP5のリソソーム動員が観察されなかったことから、カルモデュリンが損傷リソソームに動員される可能が考えられる。そこで、カルモデュリンとESCRT構成蛋白質の相互作用を網羅的に検討する。また、カルモデュリンの損傷リソソームへの動員に関して生化学的、細胞生物学的手法を用いて解析する。

  • Research Products

    (2 results)

All 2024 2023

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] 筋委縮性側索硬化症関連Annexin A11バリアントの細胞内安定性と凝集体形成の解析2024

    • Author(s)
      天野柊吾、林本敬大、牧正敏、高原照直、柴田秀樹
    • Organizer
      第5回日本アネキシン研究会
  • [Presentation] ALS発症に関連するアネキシンA11バリアントの細胞内安定性と凝集体形成との関連2023

    • Author(s)
      天野柊吾、林本敬大、牧正敏、高原照直、柴田秀樹
    • Organizer
      第96回日本生化学会大会

URL: 

Published: 2024-12-25  

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