2022 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of the mechanism of wheat floret development abortion
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22H02312
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
佐久間 俊 鳥取大学, 農学部, 准教授 (40717352)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安倍 史高 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 作物研究部門, 主任研究員 (30370547)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 収量 / 小花稔性 / 小穂 / コムギ |
Outline of Annual Research Achievements |
パンコムギの穂あたり粒数は最終的な穀粒収量に大きな影響を与える。特に個々の小穂に形成される小花がどの程度稔実するかによって着粒数が決定する。パンコムギの小穂には最大10個程度の小花が形成されるが、その後の発達過程において約7割の小花は発達を停止する。この小花発達停止のメカニズムを解明できれば着粒数の向上に貢献できる。最近、パンコムギの着粒数を制御するGNI1遺伝子が単離され、この遺伝子の改変により、1小穂あたり3粒着く系統を4粒に増やすことが可能になった。一方でそれ以上の増加は生じないため他の抑制因子が示唆される。そこで、本研究では小花発達停止メカニズムの全容解明を目指し、新規に見出したQTLの原因遺伝子単離と機能解明を行う。本研究によりシンク能向上による収量増及び安定化に寄与する新たな遺伝機構の解明とその育種利用を可能とする。 2022年度はファインマッピングによって絞り込まれた候補領域に座乗する候補遺伝子について機能解析を実施した。候補遺伝子の機能が喪失した人為突然変異体(マカロニコムギのEMS処理による)とその野生型について温室条件および圃場条件で栽培し、穂の表現型を調査した。さらに、穂の各花器官からトータルRNAを抽出し、RNA-seq法によるトランスクリプトーム解析を行った。変異体と野生型で発現変動している遺伝子の抽出に成功した。六倍体のパンコムギで候補遺伝子の機能を証明するためゲノム編集用のコンストラクトを設計した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の研究計画通り進展したため。
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Strategy for Future Research Activity |
作成したコンストラクトを用いてパンコムギのゲノム編集実験を進める。
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Research Products
(9 results)