2022 Fiscal Year Annual Research Report
Molecular mechanisms of ribosome degradation in host defense of insect cells
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22H02358
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
池田 素子 名古屋大学, 生命農学研究科, 教授 (20262892)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浜島 りな 名古屋大学, 生命農学研究科, 助教 (20784408)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 核多角体病ウイルス / 抗ウイルス応答 / カイコ / リボソームRNA分解 / 全タンパク質合成停止 |
Outline of Annual Research Achievements |
Autographa californica 核多角体病ウイルス(AcMNPV)のP143と相互作用するカイコ細胞因子をアフィニティー精製カラムにより探索するため,AcP143最小領域の大量発現を行った.AcP143最小領域の配列をバキュロウイルスタンパク質発現系であるバクミド(AcBac)に挿入し組換えバクミドを作成した.AcP143の最小領域と相同なカイコNPV P143(BmP143)配列についても組換えバクミドを作成した.得られたそれぞれの組換えバクミドDNAをSf9細胞にトランスフェクション法で導入することによって,AcP143最小領域およびそのBmP143相同体の発現を確認することができた.トランスフェクションした細胞培養液から組換えウイルスが得られたので,組換えウイルスをSf9細胞に感染させることでそれぞれの発現タンパク質を大量に回収し,回収したタンパク質を用いてアフィニティー精製カラムの作成を進める. これまでに,AcP143最小領域の中で6つのアミノ酸(H514,H528,V556,S564,F577,A599)がrRNA分解に関与し,Q325はAcP143最小領域の構造維持などに機能していることを示した.これらのアミノ酸が異常タンパク質の形成に関わり,そのストレス応答としてrRNA分解が誘導されている可能性がある.そこで,BmP143最小領域のQ326,V529,T600(AcP143のQ325,H528,A599に相当)の各アミノ酸を置換し,異常構造をとらせることによってrRNA分解が誘導されるかを調査した.その結果,今回行ったBmP143最小領域の1アミノ酸置換だけではrRNAの分解は誘導されなかった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
AcP143最小領域と相互作用するカイコ細胞因子を探索するため,アフィニティー精製カラムの準備を進めている.カラムに吸着させるタンパク質の大量発現の目処がたった.進捗はやや遅れているが,実験内容は当初の計画通り進んでいる. rRNA分解に関わるエンドリボヌクレアーゼのカラムクロマトグラフィーによる精製については,実験装置の準備中で,今のところ進展はない. AcMNPV感染によってカイコ細胞のrRNAが断片化し分解減少することから,生じた断片の末端配列の解析を進めている.カイコゲノムのrRNAをコードする配列に照らして切断点を明らかにし,切断点の配列からヌクレアーゼを予測する計画である.
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Strategy for Future Research Activity |
アフィニティー精製カラムを用いたAcP143最小領域と相互作用する細胞因子の探索は計画に添って進める. カイコ細胞からリボソームを回収するための実験装置の準備は完了したので,ショ糖密度勾配遠心法を用いた回収方法を検討する.回収したリボソームを基質として,エンドリボヌクレアーゼ活性の測定方法を検討する.活性を指標に,エンドリボヌクレアーゼの精製を進める. これまでエンドヌクレアーゼ遺伝子に注目してカイコゲノム情報から候補遺伝子を抽出してノックダウン解析を行ってきたが,エキソヌクレアーゼ遺伝子も含めて遺伝子を推定し,ノックダウン解析を行う.
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Research Products
(6 results)