2022 Fiscal Year Annual Research Report
Fundamental Research for Application of Legacies: Ecosystem Service Restoration after the Iburi-Tobu Earthquake in 2018
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22H02372
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
森本 淳子 北海道大学, 農学研究院, 准教授 (50338208)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松井 孝典 大阪大学, 大学院工学研究科, 助教 (30423205)
桂 真也 北海道大学, 農学研究院, 助教 (40504220)
厚井 高志 北海道大学, 広域複合災害研究センター, 准教授 (40845294)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 植生回復 / 表層崩壊 / 土砂移動 / 流出土砂 / 堆積土砂 / 生態系サービス / シミュレーション |
Outline of Annual Research Achievements |
厚真町宇隆地区の表層崩壊地に、NL-Con(レガシー無し)、L-Con(レガシー)、L-SS(L-Con+土嚢+種子受けシート)、L-SSF(L-SS+防鹿柵)の4処理につき5反復のプロットを設置し以下の調査解析を実施した。 ・設置直後の植生(バイオマス指数と種組成)および環境(土壌硬度と斜度)の測定を実施した。植生はレガシーの有無で処理間差があること、環境は処理間差がないことを確認した。 ・観測プロット内および周辺斜面の土砂移動把握を目的として,UAV(DJI社Phantom 4 RTK)を用いた空撮画像を4時期で取得し,これらをSfM処理して数値標高モデル(DSM)を作成した。さらに各DSMを差分解析することで侵食・堆積土砂量の時空間変化を把握した。観測プロット内の土砂移動状況をより詳細に把握することを目的としたiPhone-LiDAR計測を実施して,デジタル標高モデル(DEM)作成を試みた。 ・NL-Con, L-Conの計10プロットを対象に,土砂受けによる流出土砂量の計測を開始した。プロット下端に設置した土砂受けで捕捉された土砂を定期的に回収し,土砂の絶対乾燥重量を計測することで,各プロットからの流出土砂量とした。また,侵食ピンによる侵食/堆積深の計測を開始した。プロットの斜面すぐ上方に侵食ピンを設置して定期的に地表面の高さを読み取り,前回の読み取り値との差分を取ることで,侵食/堆積深とした。 ・崩壊地を含む景観全体でのESの回復過程を予測するための基礎的な地理空間情報の整備とシミュレーションモデルの調整を行なった。森林簿・森林GISから、残存林の種組成の空間分布のデータを作成した。災害レガシーの空間分布を推定するために航空写真を収集した。残存林の主要な樹種について森林景観モデルの成長パラメータを校正した。重視しているESの種類について厚真町役場の担当者にヒアリングした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コアサイトの管理者である厚真町の協力で、ほぼ予定通りに実験区を設置できたこと、共同研究者間での情報交換を密にできたことによる。
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Strategy for Future Research Activity |
R5年度:R4年度に開始した植生、環境、土砂移動の観測方法を調整し、次年度もモニタリングを実施する。1年間の変化量や、処理間の差異について、定量的に評価する。そして、崩壊地における初期の植生回復のプロセス解明を試みる。これらの成果を用いて、生態系サービスの長期シミュレーションの準備を進める。また、厚真町の森林再生整備指針を参考に、表層崩壊地に実施する管理シナリオとその空間配置を考案する。 R6~R7年度:R5年度の成果を発展させ、厚真川流域を対象に、以下3点を実現する。 1) レガシー活用緑化の技術開発:斜面位置に応じた緑化工法の考案 2) 多様な管理手法に応じた生態系サービス(ES)回復過程の解明:斜面スケールにおけるES(SDGs)の短期評価 3) 生態系サービスを考慮した管理手法の適切な配置:景観スケールにおけるES(SDGs)の長期評価 以上より、生態系サービスの再生手法を崩壊斜面/流域スケールで提案することを目指す。
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