2022 Fiscal Year Annual Research Report
Developing nondestructive techniques for the inspection of internal check and the prediction of strength properties of wood beam without pith
Project/Area Number |
22H02409
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Forest Research and Management Organization |
Principal Investigator |
渡辺 憲 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (90582734)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井道 裕史 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (30370274)
村野 朋哉 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 研究員 (30845243)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 心去り平角 / 非破壊検査 / 内部割れ / 強度予測 / X線CT |
Outline of Annual Research Achievements |
心去り平角の非破壊検査に用いるX線CT装置を新たに導入した。円筒型遮蔽容器を装置に取り付ける改造を行い、放射線管理区域を装置内に限定した状態で長さ4mの平角をスキャンできるようにした。 スギ平角乾燥材を調達し、内部割れや節、年輪などが鮮明に映る最適な撮影条件について検討した。管電圧50、60、70、80kVと管電流4、5、6mAの組み合わせ(計12パターン)でCT画像を取得し、これらのコントラストを比較した結果、管電圧70kV管電流5mAの撮影条件が最適であることがわかった。したがって、次年度以降はこの撮影条件に統一してX線CT画像の収集を進めることに決定した。 強度予測に必要なスギ心去り平角の強度および内部割れのデータを収集した。断面寸法210mm×135mm、長さ4mのスギ心去り平角を60本調達し、2つの乾燥条件で30本ずつ乾燥試験を行った。乾燥条件1は心持ち正角や心持ち平角に一般的に使われている条件で、高温セット処理と中温乾燥を組み合わせた乾燥方法である。乾燥条件2は乾燥条件1から高温セット処理を除いた中温乾燥とした。乾燥試験後に、断面寸法120×180mm、長さ3600mmに仕上げ加工し、みかけの密度やヤング係数などを測定した後、強度試験(曲げ試験)および内部割れの測定を行った。AI学習には内部割れの発生量や強度等にバラツキのあるデータ収集が求められ、乾燥条件2に比べて乾燥条件1で乾燥した平角の方が内部割れの発生量や強度にバラツキがみられたことから、次年度以降は乾燥条件1で乾燥した平角を用いてデータ収集を進めていくことに決定した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
X線CT装置の導入時期が当初の計画より遅れたが、年度内に導入が完了し、強度の予測に必要なデータ収集も進んだことから、おおむね順調に進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
X線CT装置に関して、長尺の平角を撮影できるように改造を行ったため、通常の市販品よりメンテナンス等に注意を要し、メーカーと連携して柔軟に対応していきたいと考えている。 この以外については特に問題はなく、当初の計画通り研究を進めていく予定である。具体的には、引き続き実大サイズのスギ心去り平角を調達して乾燥試験を行い、乾燥試験後にX線CT装置を用いてCT画像を撮影し、撮影した部位から切片を切り出して内部割れ、節、密度等を測定する。X線CT装置でスキャンしたスギ心去り平角を用いて実大サイズの強度試験を行い、強度予測に必要なデータを収集する。
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