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2023 Fiscal Year Annual Research Report

Development of artificial detritus for feeding eel larvae and finfish larvae with quite small mouth

Research Project

Project/Area Number 22H02424
Allocation TypeSingle-year Grants
Research InstitutionKagoshima University

Principal Investigator

小谷 知也  鹿児島大学, 農水産獣医学域水産学系, 教授 (30389069)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 江幡 恵吾  鹿児島大学, 農水産獣医学域水産学系, 准教授 (10325772)
石川 学  鹿児島大学, 農水産獣医学域水産学系, 教授 (60284915)
塩崎 一弘  鹿児島大学, 農水産獣医学域水産学系, 教授 (70390896)
Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
Keywordsニホンウナギ仔魚 / Tisochrysis lutea / Chaetoceros neogracile / 消化酵素活性 / ワムシ冷凍物
Outline of Annual Research Achievements

令和5年度は、ニホンウナギ仔魚(プレレプトセファルス幼生)を入手して給餌実験を行った。
Tisochrysis lutea(以下イソクリシス)とChaetoceros neogracile(以下キートセロス)で栄養強化したワムシを解凍処理することで、飼料を作製した。人工受精・孵化させた5~6日齢の仔魚を飼育実験に使用した。試験区の設定には、解凍時間(24時間と48時間)、給餌量(体重の5,10,25,50,100,1000%)、ワムシを培養した微細藻類(キートセロスのみによる培養とイソクリシスとキートセロスの2種混合培養で強化したのもの)で組み合わせを設定した。生残率、全長、消化管内容物の有無、消化器官の発達度、消化酵素活性を測定することで作出飼料を評価した。
作成した試料は、30%程度のタンパク質を含んでおり、十分な量であると判断した。一方、脂質含量については7%程度と、やや低い含量であった。また、EPA含量は総脂肪酸中2.5%であったが、DHAが1%以下で栄養価としては十分ではなかった。無給餌区と、2種の微細藻類混合培養のワムシを24時間解凍した物の体重等量給餌区(以下給餌区)の2試験区で最長生残日齢が12日齢だった。これは他のどの試験区での飼育結果よりも長かった。この飼育試験では12日齢時点における全長に差がなかった。給餌区の個体では肛門付近のみで消化管内容物が認められた。ペプシン、アミラーゼ、リパーゼの活性は差がなかったが、10日齢では給餌区のトリプシン活性が無給餌区を上回った。給餌区の個体で消化管内容物が微量であったことから、生残や成長するのに十分な量の摂餌ができていなかった可能性がある。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

令和5年度においては、ワムシ冷凍物から作成した人工デトリタスの水槽内での挙動について解析する予定であった。しかしながら、装置の導入時期や研究者の予定の都合で実施にまでは至らなかった。また、栄養価についても十分ではなく、改善の余地が残った。それ以外については予定通りに実施出来たため、上記の進捗状況であると判断した。

Strategy for Future Research Activity

ニホンウナギの前期葉形仔魚は長い針状歯を持っているが、変態を経て後期葉形仔魚になると、この針状歯は消失することが知られている。このことから、前期葉形仔魚期には歯を用いて摂餌している可能性がある。給餌後でも、今回飼育したニホンウナギ仔魚の歯には飼料が付着していることが少なく、歯を利用せず飲み込んで摂餌をしていた可能性がある。このことから、作出したワムシ解凍物はニホンウナギの摂餌行動にとって小さすぎた可能性があると考える。解凍時間を短くすることで飼料のサイズを大きい状態に保つことは可能である。しかし、タンパク質含量が変わり、仔魚にとって消化が難しくなるという懸念点もあり、今後の検討課題である。
また、給餌区の方が無給餌区よりも生残しないことがあった。これは水質の悪化や底面の汚染が原因であると考えられる。仔魚は閉鎖循環で飼育されており、水換えや移槽もしていた。しかし、ろ過システムがなかったことから水質悪化が進んでしまったと考えられる。加えて、給餌の間は注水を止め飼料が水槽底面に沈降するようにしていた。注水がなくなれば仔魚も水槽底面に密集し、飼料を摂餌することができた。しかし、水槽底面は微生物による汚染が最も速く進行する場所であり、その場所に仔魚が密集してしまうことは仔魚にとって良くないだろう。したがって、今後の研究ではろ過槽の設置、異なる形の水槽の使用を予定している。

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Published: 2024-12-25  

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