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2022 Fiscal Year Annual Research Report

Prediction and phage remediation of musty odor outbreak in lakes: Focusing on the diversity of causative bacteria

Research Project

Project/Area Number 22H02479
Allocation TypeSingle-year Grants
Research InstitutionKitasato University

Principal Investigator

眞家 永光  北里大学, 獣医学部, 准教授 (00453514)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 池永 誠  鹿児島大学, 農水産獣医学域農学系, 准教授 (70511822)
中山 奈津子  国立研究開発法人水産研究・教育機構, 水産技術研究所(廿日市), 主任研究員 (20612675)
静 一徳  地方独立行政法人青森県産業技術センター, 水産部門, 主任研究員 (50753307)
Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
Keywords2-MIB / カビ臭 / 発生予測 / 発生防除 / ファージ / 微生物生態 / 水環境修復
Outline of Annual Research Achievements

■小川原湖では,2-MIBが発生する時期はPseudanabaenaが優占するが,2-MIBを産生するのはその一部の種に限られ,種構成も年によって変化する.そこで2-MIB産生種を解明するため,2-MIB構成遺伝子(cnbA,mic,mtf,cnbB)の配列を精査し,2-MIB産生種の網羅的菌叢解析を行うためのプライマー設計を試みた.結果,cnbBとmicの両方で,菌叢解析を行うプライマーが設計可能であった.また,小川原湖の環境DNAでPCRを行った結果,目的の位置に増幅産物が確認され,菌叢解析に適用可能と判断した.
■小川原湖における2-MIBの発生を定量的に予測するための基礎データとして,水質(栄養塩類および有機物関連項目,水温,溶存酸素濃度等)および2-MIB産生Pseudanabaena密度の経時変化データを,毎月のモニタリング調査から蓄積した.
■2-MIB産生シアノバクテリアは底質で増殖し,水中への供給源となっていると考えられる.そこで,2-MIB産生シアノバクテリアが増殖しやすい底質環境を明らかにするため,小川原湖全域にわたるサーベイ調査を9月に実施した.今後,2-MIB産生Pseudanabaena密度と底質の化学的性質との関連を明らかにしていく予定であるが,今年度の調査から,水深12m以下の地点の底質は還元的になっており硫化水素が高い濃度で存在することが示された.
■小川原湖内で異なる時期に採取した湖水と泥から,シアノバクテリア株A1F1-4, A1F1-26に感染するファージ探索を行った.まず,今年度は,効率的なスクリーニングを行うことを目的に,培養株の生育状況を寒天培地と液体培地で比較したところ,0.5~0.7%寒天培地が効果的であることがわかった.一次スクリーニング後に培養液が透明化したものについて,再現性のチェックを兼ねて精製を行っている.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

2-MIB産生種の網羅的菌叢解析を行うために必要なプライマーを,予定通り設計することができた.また,毎月のモニタリング調査も予定通り進行しており,データおよび試料を順調に蓄積している.また,2-MIB産生菌に感染するファージの探索も大きなトラブルなく進行している.以上のことから,本研究は,おおむね順調に進展している,と判断された.

Strategy for Future Research Activity

■2-MIB産生シアノバクテリアの菌叢解析■ 定期的に採取した小川原湖水中の微生物を集菌し,DNAの抽出を行う.2022年度に選抜したプライマーを用いて,mic遺伝子を増幅し,次世代シークエンス(NGS)によりmic遺伝子を網羅的に解析する.これより,2-MIB産生菌の構成比を菌株レベルで整理し,地理的・経時的動態を明らかにする.同時に,DNA解析(菌の存在)とRNA解析(菌の活性)の結果を比較し,2-MIBを産生している主要な菌株を明らかにする.
■小川原湖の水質および2-MIB産生シアノバクテリア密度のモニタリング■ 2022年度に引き続き,小川原湖の2-MIB産生菌の量的動態をmic遺伝子の定量PCRにより解析するとともに,水質環境を定期的にモニタリングする.さらに,小川原湖内の2-MIB産生菌株を単離してコレクションを拡充し,NGSの結果を基に,2-MIB産生寄与率が高い産生菌株を選抜する.
■ファージコレクションの拡充,ファージの性状解析,ファージ感染が2-MIB産生菌の増殖へ及ぼす影響評価■ 2022年度に引き続き異なる時期・地点より採取した湖水や底質中からファージを分離・精製する.得られたファージの形態学的特徴と遺伝的特徴を明らかにする.同定したファージ株を2-MIB産生菌株に接種し,ファージ感染時の2-MIB産生菌の増殖特性を把握する.■ファージ密度の高いエリアの探索および試料の採取■ ファージを高密度に含有する試料を採取し,各種検証試験を行うため,小川原湖内の2-MIB産生菌高密度水域(即ち,ファージ高密度水域)を探索し,採取する.

  • Research Products

    (2 results)

All 2023 2022

All Presentation (2 results) (of which Invited: 1 results)

  • [Presentation] 水産物への着臭被害をもたらすカビ臭産生シアノバクテリアに関する研究2023

    • Author(s)
      静一徳
    • Organizer
      令和5年度日本水産学会春季大会シンポジウム
    • Invited
  • [Presentation] 小川原湖における2-MIBの増加に関与する因子の推定2022

    • Author(s)
      静 一徳・池永 誠・中山奈津子・遠藤赳寛・眞家永光
    • Organizer
      令和 4 年度日本水産学会東北支部大会

URL: 

Published: 2023-12-25  

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