2022 Fiscal Year Annual Research Report
Biology of the Lipid Ubiquitylation
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22H02575
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
森戸 大介 昭和大学, 医学部, 講師 (20514251)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | ユビキチン / 炎症 / ミステリン / RNF213 |
Outline of Annual Research Achievements |
低分子量タンパク質ユビキチンはATP依存的に活性化され、多段階の反応を経て基質分子に付加される。このような修飾であるユビキチン化は長らく、タンパク質に対してのみ起こる反応として理解されてきた。ユビキチン化修飾はプロテアソームやオートファジーによるタンパク質分解の引き金となる他、広汎なタンパク質の機能・局在制御に関わることがよく知られている。これに加えて近年、タンパク質以外を標的としたユビキチン化反応が相次いで見出されている。その機能について解明の途上にあるが、最初に見出された例として細胞に感染した病原性細菌の膜表面に存在するリポ多糖を基質として、細胞内在性のユビキチンリガーゼによるユビキチン化が起こり、続いてオートファジーによる細菌の除去やユビキチン化を起点とした炎症の活性化が起こることが知られている。この一連の反応は外来性の膜に対する自然免疫応答の一角を占めるものとして理解できるが、研究代表者らはこのような反応がさらに真核細胞がもともと備えている内在性の細胞内膜系に対して起こる可能性を見出した。本課題の初年度においては細胞内膜系を標的とした脂質ユビキチン化検出系の構築および精密化、このような脂質ユビキチン化の機能探索に取り組んだ。いずれについても一定の進捗を得ることができたが特に、脂質ユビキチン化の基質特異性および機能特異性について今後の土台となる結果を得ることができた。引き続き検出系の精緻化および機能探索・解明に取り組む予定としている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
脂質ユビキチン化検出系の構築、基質選択性、機能多様性の解明等につき進捗があった。
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Strategy for Future Research Activity |
脂質ユビキチン化検出系の多面化、高感度化、精緻化をさらに進めるとともに、当初計画に沿い基質選択性、機能多様性の解明に取り組む。
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