2023 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22H02576
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
沖米田 司 関西学院大学, 生命環境学部, 教授 (90398248)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 宏隆 愛媛大学, プロテオサイエンスセンター, 准教授 (70432804)
福田 亮介 関西学院大学, 生命環境学部, 助教 (90825308) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | ERAD / retrotranslocation / 小胞体品質管理 / 膜タンパク質 / ユビキチン |
Outline of Annual Research Achievements |
A-1. 新規ERADモデル基質の構築と分解機構の解明:ERAD-M基質Insig-1,ERAD-C基質ABCB1のERADをリアルタイムに追跡するHiBiT assayを確立した.また,Insig-1については,HiBiT tagの位置を小胞体内腔に変えることで,そのretrotranslocationのリアルタイム定量が可能となった. A-2. 多重機能阻害実験による逆輸送関連分子の作用点解明: RNF5/RNF185二重欠損細胞を用いた解析により,細胞質のHECT型E3 ligase UBE3CおよびHERC3がRNF5/185経路とは独立してCFTR変異体のERADを促進することを明らかにした.本研究成果は,国際誌Cells (DOI: 10.3390/cells12232741)およびJ Cell Biol (DOI: 10.1083/jcb.202308003) に受理された.さらに,多様なERADモデル基質を用いた解析により,RNF5, RNF185, HERC3はERAD-C基質 (CFTR, ABCB1) のretrotranslocationおよびERADを選択的に促進することを明らかにした. B-1. NanoBiT法による逆輸送分子の基質結合解析: NanoBiT法により,CFTR変異体との結合に関わるRNF185内の相互作用領域の候補を見出した.今後,精製タンパク質を用いたin vitro結合解析により,直接的な結合について解析する予定である. C-1. プロテオリポソームを用いた逆輸送機構の解析: 無細胞合成系により,CFTR含有プロテオリポソームの調製に成功した.AlphaScreenによる結合実験の結果,HERC3はリポソーム中のCFTR膜貫通領域と結合しないが,リポソーム外に出ると結合することを見出した.従って,HERC3は膜から露出したCFTR膜貫通領域を認識すると考えられる.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ほぼ予定通りに研究成果が得られており,UBE3CとHERC3に関する知見については,2報の査読付き原著論文(Kamada et al, Cells 2024 & Kamada et al, J Cell Biol 2024)として受理されたため.
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Strategy for Future Research Activity |
1. 無細胞タンパク質合成系と共に,大腸菌タンパク質発現系を用いたin vitro結合実験も進め,逆輸送関連分子とERADモデル基質との相互作用機構を明らかにする. 2. 新たに確立したTCRalpha-TM-HiBiTキメラ分子を用いたERADリアルタイム定量解析により,逆輸送分子が認識する最小配列(デグロン)に起因するERAD促進効果が,逆輸送分子機能阻害で抑制されるか否かを明らかにする.本解析により,逆輸送分子によるERAD制御の基質選択性について知見を得る. 3. RNF5/RNF185二重欠損細胞で発現増加したE3リガーゼの機能解析も進め,論文発表まで進める.
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Research Products
(12 results)
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[Journal Article] HERC3 facilitates ERAD of select membrane proteins by recognizing membrane-spanning domains2024
Author(s)
Yuka Kamada, Yuko Ohnishi, Chikako Nakashima, Aika Fujii, Mana Terakawa, Ikuto Hamano, Uta Nakayamada, Saori Katoh, Noriaki Hirata, Hazuki Tateishi, Ryosuke Fukuda, Hirotaka Takahashi, Gergely L. Lukacs, Tsukasa Okiyoneda
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Journal Title
Journal of Cell Biology
Volume: 223(7)
Pages: -
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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[Presentation] 小胞体関連分解を標的とした嚢胞性線維症の治療法開発2023
Author(s)
鎌田 優香, 松浦 佑大, 谷口 幸穂, 西井 一真, 中山田 詠, 立石 葉月, 日向 大智, 福田 亮介, 川谷 誠, 本田 香織, 長田 裕之, 沖米田 司
Organizer
第46回日本分子生物学会年会 シンポジウム 2PS-06 アカデミア創薬
Invited
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