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2022 Fiscal Year Annual Research Report

色素結合タンパク質と色素合成酵素の協奏的改変による多彩なオプトツールの開発

Research Project

Project/Area Number 22H02587
Allocation TypeSingle-year Grants
Research InstitutionTokyo Metropolitan University

Principal Investigator

成川 礼  東京都立大学, 理学研究科, 准教授 (30456181)

Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
Keywordsシアノバクテリオクロム / ビリン / 光受容体
Outline of Annual Research Achievements

本研究課題では、光受容体と光受容体が結合する色素を合成する酵素の両方に着目し、新規分子の探索と既存分子の改変を進めることで、協奏的に多彩なオプトツールを開発する内容となっている。まず、光受容体の解析としては、橙色光と青色光の間で光変換する新規分子を同定し、その成果をPhotohem. Photobiol. Sci.誌に報告した(Hoshino et al. 2022 Photochem. Photobiol. Sci.)。さらに、20個以上の新規光受容体候補分子群の解析を行い、複数の光受容体を既に同定している。中でも、緑色光と青色光の間で光変換を示す分子は新規性が高く、現在論文を執筆中である(Hoshino et al. In preparation)。既存分子の改変においては、遠赤色光と橙色光の間で可逆的な光変換を示すAnPixJg2_BV4という分子を土台として部位特異的飽和変異を導入することで、遠赤色光と青色光の間で光変換を示す改変分子(Suzuki et al. 2023 In revision)や熱緩和速度の異なる改変分子群(Suzuki et al. 2023 In preparation)の作出に成功している。

色素合成酵素に関しては、バイオインフォマティクスを駆使した解析手法によって、新規分子の候補を複数同定できたため、来年度以降に候補分子の酵素活性を測定する予定である。また、既存分子の改変については、PubSという酵素に変異を導入することで、二段階目の酵素反応が起こらず中間体を蓄積したと考えられる酵素の作出に成功したため、これについても来年度に論文執筆を進める。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

光受容体の新規分子探索と既存分子改変に関しては、それぞれ論文出版済み・執筆中であり、非常に順調であるといえる。また、これ以外にも新規分子候補の解析や改変も進行中だり、今後も研究の進捗が期待される。色素合成酵素に関しても、既存分子改変については論文執筆中という状況であり、新規分子探索についても候補分子を同定済みであり、今後も研究の進捗が期待される。当初は、色素合成酵素の解析に関しては、既存分子の改変に焦点を当てる予定であったが、バイオインフォマティクスによる配列探索によって、ユニークな新規分子を同定できそうな状況であるため、新規分子の解析により重きを置いて研究を進めていく予定である。

応用利用のためのツール開発としては、円順列変異を行っており、円順列変異そのものは成功した段階である。また、バイオインフォマティクス解析によって光受容体分子に特異的に結合するバインダー分子の開発を進める予定である。これら二つの解析が順調に進めば、応用利用可能なツールを開発することができると期待される。

Strategy for Future Research Activity

今後の研究としては、光受容体と色素合成酵素の解析をそれぞれ並行して進める。特に、進捗状況で記載したように、色素合成酵素の解析については、新規分子の探索により重きを置いて研究を進める。既に多くの分子の発見・作出に成功しているため、これらの分子についてはそれぞれ論文として発表することを目指す。また、オプトツールの開発としては、円順列変異体の開発とバインダー開発の二つを中心に据えて進めていく。これらの基盤ツールを開発することができれば、制御したいターゲット分子との融合分子を作出し、大腸菌や培養細胞内でのオプトツールの実装を目指す。

  • Research Products

    (3 results)

All 2022

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (2 results) (of which Invited: 1 results)

  • [Journal Article] Novel cyanobacteriochrome photoreceptor with the second Cys residue showing atypical orange/blue reversible photoconversion2022

    • Author(s)
      Hoshino Hiroki、Narikawa Rei
    • Journal Title

      Photochemical & Photobiological Sciences

      Volume: 22 Pages: 251~261

    • DOI

      10.1007/s43630-022-00310-3

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] 光合成微生物のもつ多様な光受容体の色調節機構を理解し改変する2022

    • Author(s)
      成川礼
    • Organizer
      第45回日本分子生物学会年会
  • [Presentation] シアノバクテリオクロムの 発見と改変に関する最近の話題2022

    • Author(s)
      成川礼
    • Organizer
      藍藻の分子生物学2022
    • Invited

URL: 

Published: 2023-12-25  

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