2022 Fiscal Year Annual Research Report
Development of high-throughput single-cell proteomics system
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22H02604
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
増田 豪 慶應義塾大学, 政策・メディア研究科(藤沢), 特任講師 (70383940)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宇都 甲一郎 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 機能性材料研究拠点, 独立研究者 (30597034)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 1細胞 / プロテオミクス / ハイスループット / 自動化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、ハイスループットな1細胞プロテオミクス技術を確立することである。その技術を特定の細胞集団に用いることで、細胞の不均一性と表現型の関係性について明らかにする。1細胞プロテオミクスは、申請者がこれまで構築してきた独自技術である油中液滴法を基盤とする。最終的に、1細胞から1000種類以上のタンパク質を同定し、1000個の1細胞をパラレルに前処理できるシステムを構築する。 タンパク質およびペプチドの回収率向上を目指し、油中液滴法用の基材開発を行った。まず、slippery liquid-infused surface加工を施した容器を試作した。Dip coatingを採用することで、より簡便にSLIPS加工容器を作成した。未加工容器と比べて撥水性および撥油性が明確に向上した。未加工の基材と比べてSLIPS基材を使用することで、酢酸エチルを用いた油中液滴法では有意に回収率改善効果は確認されなかった。一方で、ヘキサデカンを用いた油中液滴法では未加工基材に比べてSLIPS基材において同定数が有意に増加した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
SLIPS基材を用いることで、当初期待していたタンパク質およびペプチド回収率効果が期待できたため。
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Strategy for Future Research Activity |
1細胞プロテオミクスをハイスループットで行うには、サンプル処理をマルチウェルプレートで行うことが必須となる。今年度はSLIPS加工を1.5 mL tubeに対して行った。今後はマルチウェルプレートでも加工を行い、タンパク質およびペプチドの回収率改善効果を評価する。さらに、SLIPS基材だけでなく他のタンパク質超低吸着素材を探索する。
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