2022 Fiscal Year Annual Research Report
Drug discovery targeting ion channels for the treatment of pulmonary hypertension
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22H02787
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
山村 寿男 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(薬学), 教授 (80398362)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
正木 彩子 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 准教授 (40648044)
中山 貴文 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 講師 (00791154)
近藤 るびい 名古屋市立大学, 大学院薬学研究科, 助教 (60962511)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 肺高血圧症 / イオンチャネル / 肺動脈 / 平滑筋 / リモデリング / クロライドチャネル / 創薬 / コロソリン酸 |
Outline of Annual Research Achievements |
肺動脈性肺高血圧症は肺血管の攣縮やリモデリングによって起こる難病である。その5年生存率は選択的治療薬の開発により改善しているが、根治治療には至っていない。そのため、新たな作用メカニズムを有する治療薬の開発が期待されている。本研究課題では、イオンチャネルに着目し、肺動脈性肺高血圧症の病態解明と標的創薬を目指した。 肺動脈性肺高血圧症患者由来の肺動脈平滑筋細胞において、電位依存性クロライドチャネルClC3の発現亢進を見出した。正常細胞で観察された容量感受性クロライド電流は、ClC3のsiRNAで抑制されなかった。一方、肺高血圧症細胞で惹起された容量感受性クロライド電流は正常細胞のものよりも大きく、また、ClC3のsiRNAによって減弱した。肺高血圧症細胞の過剰な増殖は、ClC3のsiRNAによって阻害された。以上より、肺動脈平滑筋細胞で発現増加したClC3チャネルが、容量感受性クロライド電流や過剰な細胞増殖を誘導した結果、肺動脈性肺高血圧症の病態形成につながることが示唆された。 バナバ葉に含まれるコロソリン酸は、肺高血圧症細胞の過剰な増殖および遊走を阻害した。肺高血圧症モデル動物にコロソリン酸を投与したところ、右室収縮期圧は低下し、肺血管リモデリングや右室肥大は改善した。それらの阻害メカニズムにSTAT3の発現抑制効果が関与していることが明らかになった。以上より、コロソリン酸は肺動脈平滑筋細胞のSTAT3シグナルを抑制し、細胞増殖や遊走を阻害することによって、肺血管リモデリングを改善することが示唆された。 本研究成果は、肺動脈性肺高血圧症の病態機構の解明や標的創薬(イオンチャネル創薬)につながる有益な知見である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究課題は、おおむね計画通りに進んでおり、研究成果を論文や学会で発表することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後も研究計画に沿って、各種イオンチャネルを分子基盤にした肺動脈性肺高血圧症の病態解明と標的創薬を展開する予定である。
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Research Products
(49 results)