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2022 Fiscal Year Annual Research Report

心室筋細胞特異的な分化運命決定および転写制御機構の解明

Research Project

Project/Area Number 22H02799
Allocation TypeSingle-year Grants
Research InstitutionNational Cardiovascular Center Research Institute

Principal Investigator

渡邉 裕介  国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 研究所, 室長 (20562333)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 中川 修  国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 研究所, 部長 (40283593)
垣花 優希  国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 研究所, リサーチフェロー (40910534)
橋本 大輝  国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 研究所, リサーチフェロー (40911342)
八代 健太  京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (60432506)
原田 恭弘  国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 研究所, リサーチフェロー (70911402)
LAMRI LYNDA  国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 研究所, リサーチフェロー (90883984)
Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
Keywords心室筋 / 前駆細胞 / 心原基 / 左心室
Outline of Annual Research Achievements

本研究では、心室筋細胞への分化運命決定および心室筋細胞特異的な遺伝子発現制御の分子機構を明らかにすることを目的としている。研究代表者らが同定したHey2エンハンサーは心原基形成期の左心室筋前駆細胞およびその後の胎仔期の心室筋細胞で特異的な転写活性を示す。本年度はこのHey2エンハンサーを利用した心原基形成期の左心室筋前駆細胞の遺伝子発現と局在の解析およびHey2エンハンサー活性化細胞とTbx5発現細胞の二重細胞系譜解析を実施した。
Hey2エンハンサー-LacZ Tgマウスの心原基形成期胚を用いてシングルセルRNA-seq解析を実施したところ、胚の細胞は遺伝子発現の特徴によって15のクラスターに分けられた。そのうち、Hey2エンハンサーは心臓細胞クラスターで活性化していた。さらに心臓クラスターを遺伝子発現の特徴によってさらに細分化したところ、Hey2エンハンサーは特定の心臓前駆細胞クラスターで活性化していることが示された。RNAscopeによる心原基形成期の全胚染色を実施したところ、シングルセルRNA-seqで得られた結果と同様に、Hey2エンハンサーは特定の心臓前駆細胞で活性化していることが示された。
また、Hey2エンハンサー-DreERT2 Tgマウス、Tbx5-CreERT2 TgマウスとDre活性およびCre活性によって蛍光レポーターが発現するマウスを導入・交配して系譜解析を開始した。妊娠マウスへのタモキシフェン投与により、心原基形成期の同一胚内でHey2エンハンサー活性化細胞とTbx5発現細胞を別々の蛍光色により標識し、その後の心臓内への寄与を観察した。その結果、心原基形成期の両細胞系譜はともに左心室筋形成に寄与していることが示された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当初の予定通り、Hey2エンハンサー-LacZ Tgマウスの心原基形成期胚を用いたシングルセルRNA-seq解析、RNAscopeによる遺伝子発現解析を実施し、Hey2エンハンサーが活性化している心臓前駆細胞の特徴を捉えることができた。また、Hey2エンハンサー-DreERT2 Tgマウス、Tbx5-CreERT2 TgマウスとDre活性およびCre活性によって蛍光レポーターが発現するマウスを用いて、心原基形成期のHey2エンハンサー活性化細胞とTbx5発現細胞の同一胚内での二重細胞系譜解析を開始することができた。

Strategy for Future Research Activity

心原基形成期のHey2エンハンサー-LacZ Tgマウス胚を用いたシングルセルRNA-seq解析およびRNAscope解析をさらに進行させ、心臓前駆細胞内でのHey2エンハンサー活性化細胞群と非活性化細胞群での遺伝子発現を比較し、いずれかの細胞群で高発現している転写因子やシグナル伝達系の構成因子を抽出する。心原基形成期胚でHey2エンハンサー活性化細胞と抽出因子発現細胞の局在比較を行うことで、心臓前駆細胞内でHey2エンハンサーを活性化または抑制する候補因子を得る。
Hey2エンハンサー-DreERT2 Tgマウス、Tbx5-CreERT2マウスとDre活性およびCre活性によって蛍光レポーターが発現するマウスを用いた二重細胞系譜解析をさらに進行させ、心原基形成の早期と後期の違いによってHey2エンハンサー活性化細胞とTbx5発現細胞の左心室筋への寄与に違いが生じているかを解析し、左心室筋前駆細胞の多様性について検討する。
また、Hey2エンハンサー-CreERT2マウスとRosa-DTA(ジフテリアトキシンA)マウスを交配し、妊娠マウスにタモキシフェンを投与することで心原基形成期のHey2エンハンサー活性化細胞を除去する。その後の心臓形成における表現型を観察することで、心原基形成期のHey2エンハンサー活性化細胞の心臓形成における重要性を解析する。

  • Research Products

    (3 results)

All 2022

All Journal Article (1 results) Presentation (2 results)

  • [Journal Article] 心筋細胞の若返りと増殖を制御する分子機構2022

    • Author(s)
      渡邉 裕介、菊地 和
    • Journal Title

      生化学

      Volume: 94 Pages: 901~904

    • DOI

      10.14952/SEIKAGAKU.2022.940901

  • [Presentation] マウス胚の心原基-胚体外組織境界領域に存在する左心室筋前駆細胞の同定2022

    • Author(s)
      渡邉裕介、Wang Yunce、田中裕樹、岩瀬晃康、川村晃久、相賀裕美子、八代健太、栗原裕基、中川修
    • Organizer
      第21回日本心臓血管発生研究会
  • [Presentation] マウス胚におけるHey2エンハンサー活性による左心室筋特異的な心筋前駆細胞集団の同定2022

    • Author(s)
      Yunce WANG、渡邉裕介、田中裕樹、岩瀬晃康、栗原裕基、八代健太、川村晃久、中川修
    • Organizer
      第45回日本分子生物学会年会

URL: 

Published: 2023-12-25  

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