2022 Fiscal Year Annual Research Report
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22H02806
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
成清 公弥 東邦大学, 医学部, 助教 (70599836)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
船戸 弘正 東邦大学, 医学部, 教授 (90363118)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 徐波 / 睡眠 / 大脳皮質 / 視床 / 前障 |
Outline of Annual Research Achievements |
睡眠中の特徴的な脳波である徐波は、睡眠の様々な機能と関連している。この徐波には、機能の異なる複数の種類が存在する可能性があるが、その徐波を発生させる神経回路メカニズムは不明である。本研究では、大脳皮質、視床、前障という3つの領域に注目し、異なる種類の徐波が生成されるメカニズムを探る。 本研究計画の初年度は、研究の基盤となる実験システムの開発を中心に行った。複数のファイバーフォトメトリーと電気生理学的記録法を組み合わせた測定システムを構築し、アデノ随伴ウイルスベクターにより直接投射関係にある特定の大脳皮質、視床、前障の3領域の神経細胞に蛍光カルシウムセンサーを発現させ、徐波と各脳領域の神経活動の同時測定を実現した。この測定システムにさらにオプトジェネティクスによる神経活動操作を組み合わせて、各脳領域間の活動の因果関係の検証を進めている。この実験システムにより、徐波発生中の各脳領域の活動が高い時間分解能で観察可能になり、領域間の相互関係についての新たな知見が得られ始めている。加えて、徐波に伴う脳活動を高い解像度で観察できるようにするために、広範囲の大脳皮質の神経活動を可視化する広域カルシウムイメージングの実験システムも構築し、徐波に伴う大脳皮質活動の空間分布や伝搬過程の観察も可能になった。 また徐波の生成に関与する神経細胞種の特定のために、活動した神経細胞を特異的に標識、可視化してその活動の操作をすることのできる遺伝子改変マウス(TRAP2マウス)を導入して、徐波の生成中に活動した神経細胞を標識する実験も進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は今後の研究の基盤となる実験システムである、投射関係にある複数の脳領域からのファイバーフォトメトリーおよび電気生理学的記録法、オプトジェネティクスによる神経活動操作、広域カルシウムイメージングの3つを構築することができたため、おおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は開発した実験システムの精度を向上させるとともに、徐波の生成に関わる各脳領域間の因果関係の検証を中心に進める予定である。
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