2023 Fiscal Year Annual Research Report
A synthetic metabolic network based on RNA modification for biological homeostasis
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22H02813
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
小川 亜希子 東北大学, 加齢医学研究所, 助教 (00868565)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松田 盛 東北大学, 加齢医学研究所, 助教 (00884272)
魏 范研 東北大学, 加齢医学研究所, 教授 (90555773)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | RNA修飾 / 代謝 / 修飾ヌクレオシド / 核酸医学 / 酵素 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では多彩な化学修飾を含むRNAメタボライトで構成される核酸因子群の新規代謝経路の同定と機能解析を目的とする。当該年度には、研究計画に基づき、主に修飾アデノシンであるm6Aと、同様に細胞毒性を持つ他の修飾ヌクレオシドの代謝に関わる2種類の酵素のノックアウトマウスの解析を行った。そのうち上流で働く酵素のノックアウトマウスは生後8日以内に全例が死亡するという劇的な表現型であったため、生後5日で解析を行った。下流で働く酵素のノックアウトマウスは生育に関しては野生型マウスとほぼ変化のない結果であった。どちらのノックアウトマウスも生体内でRNAメタボライトが異常に蓄積していた。さらにノックアウトマウスの網羅的解析を行う中で、血液検査、構造的解析、トランスクリプトーム解析、およびin vitro解析などを行うことで、m6A異常が脂質代謝異常および糖代謝異常に関連することを同定し、この分子メカニズムを新たに明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
ノックアウトマウスの表現型の分子メカニズムをRNA-seq、ウエスタンブロット、免疫染色、および当該酵素の阻害剤を用いた細胞実験で明らかにし、修飾RNAの代謝アダプテーションの異常が疾患発症に直接つながりうることを示すことができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
m6Aの代謝については一連のメカニズムを明らかにすることができたため、そのほかのさまざまなRNAにも研究を広げる方針である。また、これまで本研究課題で得た成果を英文原著論文にまとめて投稿中であるため、論文採択にむけての取り組みも行う予定である。
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