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2023 Fiscal Year Annual Research Report

Understanding of molecular mechanisms underlying human genetic disease using goldfish mutants

Research Project

Project/Area Number 22H02825
Allocation TypeSingle-year Grants
Research InstitutionNagahama Institute of Bio-Science and Technology

Principal Investigator

大森 義裕  長浜バイオ大学, バイオサイエンス学部, 教授 (90469651)

Project Period (FY) 2022-04-01 – 2026-03-31
KeywordsGWAS / ゲノム解析 / 脊椎動物モデル
Outline of Annual Research Achievements

キンギョ品種が持つ遺伝子変異を同定することで、同じ脊椎動物であるヒトの遺伝性疾患の原因との関連を解析し、その発症メカニズムの解明に繋げることができると考えられる。遺伝子変異を同定する方法としてゲノムワイド関連解析GWAS法を用いることとした。本年度は、キンギョ品種に存在する変異体の原因遺伝子の同定を目指して研究をすすめることに重点を置いた。キンギョ品種に存在するヒト遺伝病である網膜色素変性症に類似した表現型を示す変異体をはじめとした複数の変異体に対して雑種交配を行い雑種家系を確立した。品種と野生型であるフナとを交配し、F1世代を作製した。さらに、F1世代と戻し交配または、F1世代同系交配を行うことで、F2世代を作製した。F2世代は再現性を求めるために複数家系準備した。これらの個体群から高純度ゲノムDNAを精製した。一方でこれらのF2個体の写真を撮影することで表現型を記録し集計した。これらの情報を合わせてゲノムワイド関連解析を進めている。この手法にはハイスペックコンピューターを用いる。FASTQファイルを取得後、マッピングを行い、VCFファイルを作成した後、PLINKプログラムによりGWAS解析をすすめている。今後は、GWAS解析により得たデータをRを用いて解析し、マンハッタンプロットが得る。マンハッタンプロットにより、ピークが見られた染色体領域に候補遺伝子が存在すると考えられる。そこで、今後はこれらの領域に存在する遺伝子をすべてピックアップし、候補遺伝子として機能を予測する。もし、候補遺伝子にナンセンス変異やフレームシフトなどの重篤な変異が存在した場合は、より有力な候補となる。有力な候補が得られた場合は、ゼブラフィッシュ等のモデル動物を使って遺伝子を改変し、その変異が表現型にもたらす影響を解析することが可能である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本年度は、キンギョ品種に存在する変異体の原因遺伝子の同定を目指して研究をすすめることに重点を置いた。キンギョ品種に存在するヒト遺伝病である網膜色素変性症に類似した表現型を示す変異体をはじめとした複数の変異体に対して雑種交配を行い雑種家系を確立した。品種と野生型であるフナとを交配し、F1世代を作製した。さらに、F1世代と戻し交配または、F1世代同系交配を行うことで、F2世代を作製した。F2世代は再現性を求めるために複数家系準備した。キンギョの個体は成長度合いや生存率に著しい差があるため、安定したF2個体を得ることは難しいが、室内での恒温飼育やブラインシュリンプ生餌の一定期間の投与など条件を工夫して200匹程度以上のF2個体(成魚)を得るように試みた。これらの個体群から高純度ゲノムDNAを精製した。ゲノム精製用のカラムを用いて純度の高いゲノムDNAを精製し、ゲル電気泳動などの方法でその精製度を確認した。少なくとも20kbp以上のバンドが存在することを確認し、RAD-seqやWGSなどショートリード次世代DNAシーケンサーを用いて多型の解析を行った。一方でこれらのF2個体の写真を撮影することで表現型を記録し集計した。これらの情報を合わせてゲノムワイド関連解析を進めている。この手法にはハイスペックコンピューターを用いる。FASTQファイルを取得後、マッピングを行い、VCFファイルを作成した後、PLINKプログラムによりGWAS解析をすすめている。

Strategy for Future Research Activity

GWAS解析により得たデータをRを用いて解析し、マンハッタンプロットが得られる。マンハッタンプロットにより、ピークが見られた染色体領域に候補遺伝子が存在すると考えられる。そこで、今後はこれらの領域に存在する遺伝子をすべてピックアップし、候補遺伝子として機能を予測する。機能の予測にはGOターム解析であるAmiGOプログラムが有用であると考えている。AmiGO解析で得られた関連する機能をもつ遺伝子のうち、この候補領域に存在する遺伝子が候補遺伝子と考えられる。この候補遺伝子群の配列をigvなどのプログラムを使って目視で変異を解析していく方法がある。一方SNPEFFなどのプログラムを使うことで、VCFファイルから変異を予測することが可能である。もし、候補遺伝子にナンセンス変異やフレームシフトなどの重篤な変異が存在した場合は、より有力な候補となる。有力な候補が得られた場合は、ゼブラフィッシュ等のモデル動物を使って遺伝子を改変し、その変異が表現型にもたらす影響を解析することが可能である。

  • Research Products

    (9 results)

All 2023 Other

All Int'l Joint Research (2 results) Journal Article (1 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results) Presentation (6 results) (of which Int'l Joint Research: 3 results,  Invited: 1 results)

  • [Int'l Joint Research] ウィーン大学(オーストラリア)

    • Country Name
      AUSTRALIA
    • Counterpart Institution
      ウィーン大学
  • [Int'l Joint Research] NIH(米国)

    • Country Name
      U.S.A.
    • Counterpart Institution
      NIH
  • [Journal Article] The Goldfish Genome and Its Utility for Understanding Gene Regulation and Vertebrate Body Morphology2023

    • Author(s)
      Omori Yoshihiro、Burgess Shawn M.
    • Journal Title

      Springer Protocols Methods in Molecular Biology

      Volume: 1 Pages: 335~355

    • DOI

      10.1007/978-1-0716-3401-1_22

    • Int'l Joint Research
  • [Presentation] キンギョをモデルとしたメラノフォアの機能を制御する分子メカニズムの解析2023

    • Author(s)
      伏木宗一郎, 松本沙織, 湯瑞, 村宮一紀, 永野敦, 福多賢太郎, 野口英樹, 豊田敦, 大森義裕
    • Organizer
      第46回日本分子生物学会年会
  • [Presentation] キンギョのパール鱗変異体をモデルとした鱗形成機構の理解2023

    • Author(s)
      松本沙織, 黄一丞,湯瑞, 伏木宗一郎, 村宮一紀,福多賢太郎, 永野敦, 野口英樹, 豊田敦, 大森義裕
    • Organizer
      第46回日本分子生物学会年会
  • [Presentation] Domestication origin and genetic basis of diverse phenotypes of ornamental medaka strains2023

    • Author(s)
      Kon Tetsuo, Tang Rui, Fukuta Kentaro, Fushiki Soichiro, Kon-Nanjo Koto, Noguchi Hideki, Toyoda Atsushi, Naruse Kiyoshi, Omori Yoshihiro
    • Organizer
      第46回日本分子生物学会年会
    • Invited
  • [Presentation] Determining phenotypic diversity and domestication of ornamental medaka strains via whole-genome resequencing2023

    • Author(s)
      Yoshihiro Omori, Tetsuo Kon, Kentaro Fukuta, Soichiro Fushiki, Koto Kon-Nanjo, Hideki Noguchi, Atsushi Toyoda, Kiyoshi Naruse
    • Organizer
      12th European Zebrafish Meeting
    • Int'l Joint Research
  • [Presentation] UNDERSTANDING THE MOLECULAR MECHANISMS CONTROLLING FIN MORPHOLOGICAL CHANGES IN ORNAMENTAL MEDAKA STRAINS2023

    • Author(s)
      Rui Tang, Tetsuo Kon, Kentaro Fukuta, Soichiro Fushiki, Koto Kon-Nanjo, Hideki Noguchi, Atsushi Toyoda, Kiyoshi Naruse, Yoshihiro Omori
    • Organizer
      12th European Zebrafish Meeting
    • Int'l Joint Research
  • [Presentation] Integrative single-cell RNA-seq and ATAC-seq analysis of the goldfish retina reveals the genetic divergence of duplicated genes after allotetraploidization2023

    • Author(s)
      Tetsuo Kon, Kentaro Fukuta, Koto Kon-Nanjo, Zelin Chen, Shawn M. Burgess, Hideki Noguchi, Atsushi Toyoda & Yoshihiro Omori
    • Organizer
      12th European Zebrafish Meeting
    • Int'l Joint Research

URL: 

Published: 2024-12-25  

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