2022 Fiscal Year Annual Research Report
炎症性細胞死ネクロプトーシスを制御するタンパク質複合体の時空間的制御機構の解明
Project/Area Number |
22H02835
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
森脇 健太 東邦大学, 医学部, 准教授 (70778068)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Keywords | 細胞死 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでネクローシスは物理化学的な要因や栄養の枯渇などによって特定の分子には依存せずに引き起こされると考えられてきたが、近年ネクローシスを引き起こす細胞内分子機構が発見され、制御性ネクローシスという概念が確立されてきた。ネクロプトーシスはTNF(tumor necrosis factor)などのサイトカインや細菌・ウイルス成分などによって引き起こされる制御性ネクローシスである。各種受容体からのシグナルはRIPK3(receptor interacting protein kinase 3)という細胞質内セリン・スレオニンキナーゼに集約される。TNF受容体の下流では、RIPK3はRIPK1と結合し、アミロイド様高次構造体を形成する。この高次構造体の中でRIPK3は自己リン酸化によって活性化される。その後、活性化したRIPK3が下流分子であるMLKL(mixed lineage kinase domain like pseudokinase)をリン酸化してシグナルを伝達する。リン酸化されたMLKLはオリゴマーを形成し、細胞膜などの生体膜にポアを形成してネクロプトーシスを実行する。一方でRIPK3にはネクロプトーシス非依存的な機能も備わっており、RIPK3がネクロプトーシス依存的・非依存的な機能の両方を用いて炎症反応を制御していることが明らかになっている。そのためRIPK3がどのようにして様々な機能を発揮しているかを理解することが重要である。本研究ではネクロソームの時空間ダイナミクスとその実体を明らかにすることでネクロプトーシスの分子機構を解明することを目的とし、本年度はRIPK3の細胞内での動態を明らかにした。またネクロソームに集積する新規分子を同定し、RIPK3との機能的関係性を明らかにした。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ネクロソームに集積する分子を網羅的に同定する手法を確立し、それを用いてネクロソームに集積する新規分子を同定した。当該分子とネクロソームを形成するRIPK3との機能的関係性を明らかにした。細胞内でのRIPK3の動態を詳細に観察し、刺激後に核近傍で重合体を形成することを明らかにした。
|
Strategy for Future Research Activity |
ネクロソームに集積する新規分子の機能を生化学的、細胞生物学的、分子生物学的手法を用いて明らかにする。細胞内でのRIPK3とその他のネクロソーム関連分子の時空間ダイナミクスを明らかにする。
|