2023 Fiscal Year Annual Research Report
Molecular mechanisms of elastic fiber assembly and regeneration
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22H02836
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
中邨 智之 関西医科大学, 医学部, 教授 (20362527)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 細胞外マトリックス / 弾性線維 |
Outline of Annual Research Achievements |
生体組織の伸縮性は、弾性線維という細胞外マトリックスが担っている。弾性線維の分解・劣化が肺気腫、動脈中膜硬化などの老化関連疾患や皮膚のたるみなどの直接原因であるため、弾性線維の形成・維持の機構解明は高齢化社会における極めて重要な課題である。しかし弾性線維のターンオーバーは極めて遅く、その再生は困難とされている。これまで我々は弾性線維形成に必要なプロセスを研究し、それぞれのプロセスに必須のタンパク質を同定してきた。本研究では、それらの生体内での機能と動態、疾患における役割を明らかにするとともに、血中を循環する弾性線維形成タンパク質が弾性線維の形成と維持にはたらくという仮説を検証する。これまでの研究でFibulin-4が弾性線維形成に極めて重要であり、架橋酵素であるリシルオキシダーゼ(LOX)の活性化に必須であることを見いだしたことから、Fibulin-4の機能を中心に研究を進めている。昨年度に引き続き、(1)Fibulin-4によるLOX活性化機構、(2)Fibulin-4欠損による大動脈瘤発症機序の解明に取り組んだ。(1)ではFibulin-4受容体を同定するため、CRISPRライブラリーを用いたスクリーニング、蛍光ラベルFibulin-4取り込みを指標とした細胞ソーティングとRNAseq、TurboIDを用いたproximity labeling法などを試みているものの未だ同定には至っていない。(2)では平滑筋特異的Loxコンディショナルノックアウトマウスと平滑筋特異的Fbln4コンディショナルノックアウトマウスの比較により、Fibulin-4の生体内での作用がLOX活性化以外にあるのかどうかを検討している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Fbln4ノックアウトマウスでは体中の細胞外マトリックス形成不全により生下時死亡するため、Fibulin-4は細胞外マトリックス形成に鍵となる役割を持っている。我々はコラーゲンやエラスチンの架橋酵素であるLOXの活性化にFibulin-4が必要であることをin vitroで証明したが、生体内でFibulin-4の役割が他にあるのかどうかはわかっていない。平滑筋特異的Fbln4コンディショナルノックアウトマウスは上行大動脈瘤を来すことを以前に報告したが、その発症がLOX活性化不全だけで説明できるのかどうかはこれを検証するのによいモデルである。これまでに平滑筋特異的Loxコンディショナルノックアウトマウスの解析を平滑筋特異的Fbln4コンディショナルノックアウトマウスと比較しながら進めており、概ね研究計画通りの進行である。
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Strategy for Future Research Activity |
Fibulin-4受容体の同定に至ってはいないがproximity labeling法でいくつか候補分子は得られているので、そのvalidationを行っていく。またCRISPRライブラリーを用いたスクリーニングも改良を加えつつやり直していく予定である。
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