2022 Fiscal Year Annual Research Report
T細胞疲弊における転写因子制御とクロマチンランドスケープ連関の解明と応用
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22H02847
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
倉知 慎 金沢大学, 医学系, 教授 (00396722)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
玉井 利克 金沢大学, 医学系, 助教 (40782082)
田辺 和 金沢大学, 医学系, 博士研究員 (60909612)
藤澤 宗太郎 金沢大学, 医学系, 助教 (40965505)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | CD8T細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、申請者がこれまで展開してきたCTL分化および転写因子研究の優位性を礎として、CTL分化に重要な役割を果たしている転写因子BATFに着目し、ウイルス感染モデルマウス・細胞免疫学・分子生物学・ゲノミクスの研究アプローチを組合せて以下の点を明らかにする。① BATFはCTL活性化以降のMemory、Exhaustionにどのように作用するか? ② BATFはいつ、どの領域からクロマチン構造を制御するか? ③ BATFのCTL分化時期特異的作用を説明する分子機序(他因子との分子間相互作用)? ④ BATF以外にCTL分化時期特異的な作用を示す転写因子の解析。当該年度は、BATFはいつ、どの領域からクロマチン構造を制御するか?について解析した。BATFがCTL活性化後、いつ、どの領域からクロマチン構造を制御するのか?について、Effector、Memory、Exhaustion分化に伴うBATFのDNAへの結合状態をChIP-seqを用いて、クロマチン構造の経時的な変化をATAC-seqを用いて解析した。EffectorについてはCTL活性化後の数日間の変化を捉える必要があるためin vitro系を用い、BATF gKOとWT細胞を抗原刺激後day1, 2, 3, 4に回収した。MemoryとExhaustionについてはin vivo養子移入実験でday8以降にcKO細胞とコントロール細胞を誘導し分取した。サンプルをChIP-seqとATAC-seqを用いて解析し、CTL分化においてBATFがいつ、どこのゲノムDNAに結合し、どの領域(標的遺伝子)のクロマチン構造を変化させていくのか?という俯瞰的な解析を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
概ね想定したペースで実験を進めることができている。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度に、BATFのCTL分化時期特異的作用を説明する分子機序(他因子との分子間相互作用)?およびBATF以外にCTL分化時期特異的な作用を示す転写因子の解析の解析を行う。
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