2022 Fiscal Year Annual Research Report
Development of an innovative radiation therapy approach to non-metastatic ultra-high risk prostate cancer
Project/Area Number |
22H03022
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
溝脇 尚志 京都大学, 医学研究科, 教授 (90314210)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
二瓶 圭二 大阪医科薬科大学, 医学部, 教授 (30466205)
中村 光宏 京都大学, 医学研究科, 教授 (30584255)
中村 清直 京都大学, 医学研究科, 客員研究員 (70822980)
相澤 理人 京都大学, 医学研究科, 特定助教 (60908234)
平島 英明 京都大学, 医学研究科, 特定助教 (10848229)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 前立腺癌 / 放射線療法 / 寡分割照射 / 強度変調同時ブースト照射 / 超高リスクがん / 骨盤照射 |
Outline of Annual Research Achievements |
京都大学における高・超高リスク前立腺癌症例の局所放射線治療後の再発形式・部位の検討、および国内外の文献検索を行い、適切な照射範囲の検討、および、前立腺内主腫瘍部位(IPDL)、前立腺、骨盤リンパ節領域へのそれぞれの処方線量を決定した。骨盤領域に関しては、総腸骨/内外腸骨/閉鎖リンパ節領域を予防照射領域(骨盤領域)と決定した。線量分割は、当方におけるパイロット臨床試験を経て中~長期の安全性と有効性が確かめられており、患者・医療者双方の負担が軽い高度寡分割照射を用いることとし、IPDL、前立腺、骨盤領域への線量はそれぞれ15分割で57Gy、54Gy、42Gyと決定した。骨盤領域への線量は、抗腫瘍効果として51.6Gy(EQD2, α/β1.5Gy)に相当し、予防照射線量として十分な線量である一方、正常組織への線量としては48.7Gy(EQD2, α/β3Gy)相当で、高い安全性が担保できると考えられた。 放射線治療後のAI遠隔転移予測モデルは、臨床データに基づく「臨床モデル」、Radiomics特徴量に基づく「画像モデル」、両者を混合した「混合モデル」を作成予定とした。2001年6月から2017年6月に京大病院にて放射線治療を施行した前立腺癌996症例データのうち、低・中リスクの356症例を除外した。さらに、治療計画データの記録がない19例、治療プロトコルが不適格な3例、治療中断により処方線量が70 Gy未満の4例を除外して、予後予測モデルの構築・評価に使用可能な614症例を選定した。614症例の年齢中央値は71歳、Clinical T-stageはT1c/T2a-c/T3a/T3b/T4=62/171/282/78/21、初回治療前PSAの中央値は20.5 ng/ml、グリソンスコアは6/7/8/9/10=21/195/241/141/16、遠隔転移発生率は8.6%、観察期間中央値は7.3年であった。画像モデル構築に必要なDICOM-RTフォーマットのCT画像ならびに輪郭情報を治療計画装置から抽出しデータを集積した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初の研究計画どおり、骨盤リンパ節領域に対する適切な照射範囲を決定し、骨盤リンパ節領域、前立腺、IPDLの3部位それぞれについて、高度寡分割照射における適切な線量分割並びに各リスク臓器の線量制約を決定した。一方、、AI予後予測プログラムに採用する臨床因子・画像データを決定して基本設計を完了し、対象となる臨床画像と治療計画データの抽出・取り込み・保管方法を決定した。当初予定は、専用HDDへのデータ保管の開始であったが、本年度中に全614例のデータ保管を完了できた。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の研究計画に従って研究を遂行する。令和5年度は、多段階同時ブースト全骨盤VMAT照射における適切な画像誘導照射方法を治療計画研究で比較検討して、最も適切な画像誘導照射手法を決定する。また、本研究で導入するAI遠隔転移予測モデル開発用ワークステーション内で予後予測AIプログラムを構築し、データ取り込み用インターフェースを開発してデータ登録(取り込み)を開始する。尚、AI予後予測モデルは3種類の開発を行い比較検討することになったため、当初導入予定であった開発用ワークステーションの品目を見直し、十分な性能を確保しつつ導入費用を抑えることによって導入WSを1台から2台として、中村・平島が並行してプログラム開発を行える環境として、研究の進捗を加速する予定とした。
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