2022 Fiscal Year Annual Research Report
Analysis of chromatin structure for targeting pancreatic cancer
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22H03053
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | St. Marianna University School of Medicine |
Principal Investigator |
立石 敬介 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 教授 (20396948)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 恵介 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (10608532)
工藤 洋太郎 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (90608358)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | クロマチン |
Outline of Annual Research Achievements |
分子標的薬の有効性は、遺伝子変異などのゲノム異常に依存している場合が多い。一方で塩基配列変化を伴わずに遺伝子転写を制御するDNAメチル化やヒストン修飾などのエピゲノム制御については、癌細胞が特異的にaddictする機構が存在するかは未だ明らかでない。エピゲノム修飾は細胞分化、代謝状態や免疫応答と相互に関連し合うことから、多彩な機序で癌の性質に影響を及ぼしうると考えられる。膵癌細胞も発癌の過程、あるいは微小環境からの慢性的刺激を受ける過程で、それに適応し生存するための特有のエピゲノム状態を構築あるいはリプログラムしている可能性が考えられる。よって膵癌特有のクロマチン構造・エピ ゲノムプロファイルに基づく新たな分子標的という治療概念・可能性を提唱し、その具体的な分子機序について検討する研究計画を立案した。 研究代表者の最近の研究成果として、ATAC-seqとHi-C解析を用いた膵癌細胞特異的なクロマチン立体構造を明らかにし、それが特徴的な細胞分化系譜のパターン 及び発現プロファイルを規定することを見出した。 本研究では、特異的クロマチン構造に規定される、膵癌における細胞系譜リプログラミングの解析を行い、それに付随する発現プロファイルと鍵転写因子を明らかにする。最終的にはその生物学的意義と分子標的としての可能性を検討し、現行のoncogene addictionに立脚する分子標的薬とは異なる機序としての、epigenome addictionを標的とする膵癌治療への可能性を探索する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の想定に反し、通常膵癌のサブタイプ毎にクロマチン構造が異なることが判明した。そのためサブタイプ毎にデータの解析を行う必要が生じたため、当初の計画スケジュールに遅延が生じることとなった。
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Strategy for Future Research Activity |
通常膵癌のサブタイプごとのクロマチン構造解析を追加して実施する。 そのうえで抽出されたクロマチン領域近傍の遺伝子発現をRNA-seq データと照合し、実際にオープンクロマチンとしてRNA 発現の差に寄与しているelement を同定する。さらにはそれらopen 領域の違いに関連する転写因子候補につきfootprint 解析を行い明らかにすることで、クロマチン構造の違いによる膵腫瘍ごとの特性を制御する鍵転写因子を同定する。上記から明らかとなった制御因子群・鍵転写因子については、その阻害剤、あるいはover expression やknockdown を行うことで、癌オルガノイドへの生存・悪性度に対する寄与の大きさを検証する。
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