2022 Fiscal Year Annual Research Report
Novel therapeutic strategy of homeostasis, host defense and tissue regeneration in lung
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22H03076
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
鈴木 拓児 千葉大学, 大学院医学研究院, 教授 (80344670)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川崎 剛 千葉大学, 大学院医学研究院, 助教 (20586383)
伊狩 潤 千葉大学, 医学部附属病院, 講師 (50734604)
久田 修 自治医科大学, 医学部, 准教授 (60466571)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | マクロファージ / 肺胞蛋白症 / 呼吸器感染症 / 肺障害 |
Outline of Annual Research Achievements |
マクロファージの機能は多彩であり、臓器恒常性バランスの維持、生体防御機能に加え、組織修復の機能が知られている。肺マクロファージ移植治療法は、肺へ直接細胞を投与する方法であり、遺伝性肺胞蛋白症に対する低侵襲で有効で安全な新規細胞治療法である。そこで難治性呼吸器疾患に対して「肺マクロファージ移植治療法」による肺の生体防御について肺胞蛋白症の肺あるいは正常な肺における難治性感染症モデルに対する有効性および病態メカニズムについて解析してきた。肺胞蛋白症モデルマウスに対するノカルジア感染の実験系において、種々の条件検討の結果、対照群である野生型マウスに比べて感染が悪化することが確認された。肺マクロファージ移植をおこなった群では、未施行群に比べて感染後の肺内細菌量が少ない結果を得ており、マクロファージの生体防御の役割を確認している。また、同治療法による肺の組織修復について肺傷害モデルおよび肺線維症モデルにおいて検討評価し、その病態メカニズムを解析している。ブレオマイシン肺線維症モデルにおける肺マクロファージ移植の実験系において、肺局所における移植マクロファージの存在が確認された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
実験系の準備にあたり肺胞蛋白症モデルマウスの利用準備に関して予定よりも遅くなった。ノカルジア感染の実験系において、種々の条件を検討した結果、野生型マウスの対照群に比較して、疾患モデルマウスではノカルジア感染が悪化することを確認した。肺マクロファージ移植をおこなった群で感染後の肺内細菌量が少ない結果を得ており、生体防御の役割を確認している。ブレオマイシン肺線維症モデルにおける肺マクロファージ移植の実験系においては、肺局所における移植マクロファージの観察に難渋したが、実験系の工夫により移植細胞の線維化微小環境における存在が確認された。
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Strategy for Future Research Activity |
肺マクロファージ移植治療法について、肺の生体防御への効果(難治性感染症の治療法の可能性)、肺の組織修復への貢献(肺傷害や線維症の治療法の探求)、恒常性バランスの維持機構における分子メカニズムの解明を進める。肺マクロファージ移植治療による生体防御機能についてはマウスへのノカルジア感染モデルを用いて研究を引き続き進める。ノカルジア(Nocardia asteroides)を経鼻投与で肺に感染させ、生存曲線および感染5日後の肺における菌の増殖(コロニー形成量の判定)、体重変化、肺病理組織、肺および気管支肺胞洗浄(BAL)細胞の比較解析を行う。肺線維症モデルについては、マウスにブレオマイシンを投与して生存曲線、体重変化、肺病理組織、肺ハイドロキシプロリン定量、BAL細胞分画およびBAL液の蛋白やサイトカイン、BAL細胞のRNA-seqについて比較解析を行う。
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[Journal Article] Virological characteristics of the SARS-CoV-2 Omicron BA.2 spike2022
Author(s)
Iwamura C, Hirahara K, Kiuchi M, Ikehara S, Azuma K, Shimada T, Kuriyama S, Ohki S, Yamamoto E, Inaba Y, Shiko Y, Aoki A, Kokubo K, Hirasawa R, Hishiya T, Tsuji K, Nagaoka T, Ishikawa S, Kojima A, Mito H, Hase R, Kasahara Y, Kuriyama N, Sakao S, Suzuki T, et all.
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Journal Title
Cell
Volume: 185
Pages: 2103~2115.e19
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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[Journal Article] Elevated Myl9 reflects the Myl9-containing microthrombi in SARS-CoV-2?induced lung exudative vasculitis and predicts COVID-19 severity2022
Author(s)
Yamasoba D, Kimura I, Nasser H, Morioka Y, Nao N, Ito J, Uriu K, Tsuda M, Zahradnik J, Shirakawa K, Suzuki R, Kishimoto M, Kosugi Y, Kobiyama K, Hara T, Toyoda M, Tanaka YL, Butlertanaka EP, Sakao S, Suzuki T, et all.
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Journal Title
Proceedings of the National Academy of Sciences
Volume: 119
Pages: e2203437119
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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