2022 Fiscal Year Annual Research Report
Novel therapeutic strategy for refractory asthma using immunophenotyping
Project/Area Number |
22H03081
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
福永 興壱 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 教授 (60327517)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加畑 宏樹 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (60528537)
白崎 善隆 東京大学, 大学院薬学系研究科(薬学部), 特任助教 (70469948)
茂呂 和世 国立研究開発法人理化学研究所, 生命医科学研究センター, チームリーダー (90468489)
鎌谷 高志 東京医科歯科大学, M&Dデータ科学センター, 講師 (90645764)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Keywords | 難治性喘息 / リンパ球 / 免疫フェノタイプ / 1細胞分泌時間イメージング法(LCI-S) |
Outline of Annual Research Achievements |
喘息は我が国において成人120万人が治療を受けている病気であるが、そのうちの5-10%が喘息治療に不応性の難治性喘息と考えられている。これら治療に難渋する喘息に対して近年使用できるようになった生物学的製剤は有効であるが、その使用選択に当たってはいまだ確立された方法がない。そこで我々は難治性喘息患者のリンパ球を用いて治療効果を予測できるシステムを1細胞分泌時間イメージング法(LCI-S)という新たなシステムを使用して確立することを目的とする。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
今年度は、慶應義塾大学病院に通院している喘息患者と非喘息患者の末梢血からフローサイトメトリーを用いて2型自然リンパ球(ILC2)を単離し、LCI-S解析及びRNA-seq解析を行った。その結果、①末梢血中のILC2の数には差がない、②喘息患者のILC2はIL-5やIL-13を産生するILC2の割合が高い、③喘息患者のILC2はIL-4受容体の発現が高いことが判明し、末梢血中のILC2のフェノタイプが喘息の新規バイオマーカーとなる可能性が示唆された。本結果はJournal of Allergy and Clinical Immunology: Global誌に発表した。 さらに、重症喘息患者約100名の末梢血におけるT細胞と自然リンパ球のLCI-S解析をおこなった。T細胞はCD3+CD28刺激によるIL-4、IL-5、IL-13産生を評価し、ILC2はIL-2+IL-33+TSLP刺激によるIL-4、IL-5、IL-13産生を評価した。さらに、抗IL-5受容体抗体を使用した患者において治療開始24週の時点で再度LCI-S解析を行った。また、これらの患者における臨床情報(発症年齢、性別、BMI、併存症、ACT、AQLQなど)、既存のバイオマーカー(好酸球数、IgE、FeNO)、肺機能検査所見、抗IL-5受容体抗体による治療効果(増悪頻度、呼吸機能の改善、QOL)の情報を収集した。
|
Strategy for Future Research Activity |
次年度以降はこれらの結果を統合解析することで、リンパ球のフェノタイプに基づく患者層別化システムの構築を行い、治療のレスポンダーを同定するコンパニオン診断としての有用性について検討を行う。
|
Research Products
(7 results)