2023 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidating the Role of Mast Cells in Perioperative Anaphylaxis
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22H03165
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
高澤 知規 富山大学, 学術研究部医学系, 教授 (30400766)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
滝沢 琢己 群馬大学, 大学院医学系研究科, 教授 (30531115)
横濱 章彦 群馬大学, 医学部附属病院, 准教授 (40323365)
村田 幸久 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 准教授 (40422365)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | アナフィラキシー |
Outline of Annual Research Achievements |
研究の目的は、周術期アナフィラキシーの発症における肥満細胞の役割を解明することである。申請者らはこれまで、好塩基球を研究対象としてアナフィラキシーの発症メカニズムを調べてきた。しかし、好塩基球は周術期アナフィラキシー発生時に必ず活性化しているとも限らないこと、凍結保存ができないので調査できる症例が限定されるなどの問題点があった。それらの問題点を克服するため、アナフィラキシー発症に関わるもう一つの免疫担当細胞である肥満細胞に着目して研究を行うことにした。肥満細胞は末梢血に存在しないため、容易に採取することはできない。そこで本研究では、ヒト由来の肥満細胞のセルラインであるLAD2と、CD34陽性造血幹細胞から分化させた肥満細胞を用いて、アナフィラキシー発症のメカニズムを調べる。 本研究ではCD34陽性造血幹細胞から分化させた肥満細胞を用いて肥満細胞活性化試験を行うことを最終目標としている。今のところはその前段階として骨髄ならびに血液由来の造血幹細胞を肥満細胞に分化させる取り組みを行っている。その取り組みにより肥満細胞活性化試験に成功しているが、今後は造血幹細胞の質を一定に保つ方法の開発が必要となる。それによって実際の患者さんの血清を用いた肥満細胞活性化試験を行い、好塩基球活性化試験で陰性であった患者さんであってもアナフィラキシーの原因薬剤の同定が可能になるほか、IgE関与の有無についても調べることができる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
造血幹細胞から分化させた細胞を用いた肥満細胞活性化試験に成功しているが、分化させた肥満細胞の質を均一にするための工夫が必要となる。
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Strategy for Future Research Activity |
造血幹細胞から分化させた細胞による活性化試験が安定的に行えるようになったら、患者由来のCD34陽性造血幹細胞から分化させた肥満細胞を用いて検査を行う。
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Research Products
(17 results)