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2022 Fiscal Year Annual Research Report

尿路上皮癌モデルを用いた細胞アトラス構築を基盤とした免疫相関機序の解明と臨床応用

Research Project

Project/Area Number 22H03210
Allocation TypeSingle-year Grants
Research InstitutionUniversity of Tsukuba

Principal Investigator

西山 博之  筑波大学, 医学医療系, 教授 (20324642)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 神鳥 周也  筑波大学, 医学医療系, 講師 (50707825)
河原 貴史  筑波大学, 医学医療系, 講師 (50758919)
坂田 麻実子 (柳元麻実子)  筑波大学, 医学医療系, 教授 (80451805)
根来 宏光  筑波大学, 医学医療系, 准教授 (80708595)
南雲 義之  筑波大学, 附属病院, 病院講師 (00899122)
Project Period (FY) 2022-04-01 – 2027-03-31
Keywords膀胱癌 / がん免疫微小環境
Outline of Annual Research Achievements

膀胱発癌過程において細胞アトラスが時間的にどのように変化するのかを明らかにするために、まずマウスBBN膀胱発癌モデルおよび膀胱癌細胞株皮下接種モデルを用いて経時的な腫瘍浸潤リンパ球(TIL)のプロファイリングを行った。
BBNの投与開始前(0週)、4、8、12週後に膀胱を摘出し、FACSによりCD45+リンパ球を分離し、さらにCD4+およびCD8+の発現によってT細胞のフェノタイピングを行った。0週ではリンパ球が僅かであったが、4-12週にかけて著明に増加し、CD4+T細胞でも同様であった。一方、CD8+T細胞は経時的に増加傾向を認めたが、細胞数は12週時点でも全細胞の0.04%と僅かであった。以上より、今後のTIL解析は病理学的な発癌が始まる8週以降での実施が適切であると考えられた。一方、皮下接種モデルでは7日目以降十分な数のリンパ球を分離できた。1か月まで経時的に解析した結果、リンパ球、CD8+T細胞とともに14日目までは増加傾向を示したが、以降は頭打ちとなった。この理由として、腫瘍壊死との関連が示唆された。さらにTAMやMDSCも解析したが同様の経時的な変化を認めた。以上より、皮下接種モデルでは14日前以降は腫瘍壊死の影響が表れるため、7-14日程度でのTIL解析が適切であると考えられた。
次に、マウス膀胱発癌モデルにおけるiMscopeを用いたホスファチジン酸(PA)のターゲット解析を通して脂質構成プロファイリングを試みた。0-20週にかけて総PA量は経時的に増加し、正常粘膜と異形成粘膜や非浸潤癌と浸潤癌ではPA分子種のプロファイルが異なることが明らかとなった。以上より、PAのターゲット分析を通して、iMscopeを用いた膀胱発癌モデルにおける脂質構成プロファイリングが実施可能であることが明らかとなった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

シングルセルRNAシークエンスを用いた腫瘍局所の細胞アトラス構築に向けて、まず解析対象の細胞集団がどの程度存在するのか、マウス膀胱発癌モデルおよび皮下接種モデルで把握することができた。また、iMscopeを用いたPAのターゲット解析を通して、マウス膀胱組織における脂質構成プロファイルの差異解析が可能であることも明らかにできた。

Strategy for Future Research Activity

今後は腫瘍局所と全身での免疫相関を明らかにするために、マウスモデルのリンパ臓器(リンパ節、脾臓など)や血液におけるFACSを用いたリンパ球のフェノタイピングを行う。またシングルセルRNAシークエンスを用いた細胞アトラスの構築に向けて、マウス膀胱発癌モデルでの提出するサンプル(週数)および解析対象の細胞集団の選定を行う。
脂質構成プロファイリングに関しては、将来のノンターゲット解析に向けて探索範囲を広げた分析を開始する予定である。

URL: 

Published: 2023-12-25  

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