2022 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子改変尿路上皮オルガノイドによる膀胱発癌メカニズムの解明と免疫治療のモデル化
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22H03211
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
小林 恭 京都大学, 医学研究科, 教授 (00642406)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐野 剛視 京都大学, 医学研究科, 助教 (60866309)
北 悠希 京都大学, 医学研究科, 助教 (90647455)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 膀胱癌 / オルガノイド / がん免疫療法 |
Outline of Annual Research Achievements |
尿路上皮癌領域で克服すべき重要課題としては、ドライバー変異を中心とした病態メカニズムの解明、免疫チェックポイント阻害薬を中心とした腫瘍免疫治療のモデル化とそれに基づく新規治療方法の創出が挙げられる。本研究では独自に樹立した尿路上皮オルガノイドを用いた膀胱癌の病態メカニズムの解明と、同系マウスへの移植による腫瘍免疫治療のモデル化を目的とする。 腫瘍形成・転移・薬剤耐性に関連する遺伝子の探索や、様々な組織亜型・分子サブタイプの再現や治療法開発に関する新規知見を生み出す創造性の高いシステムとして、膀胱癌以外の癌研究への波及効果も期待される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定通りTrp53 LOHの持つ生物学的意義をPathway analysisで解析する準備が整った。
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Strategy for Future Research Activity |
すでに同系マウスへの生着を確認しているK5-mUrorganoid;Trp53R172H/- ;Ptenー/ー を 用いて、以下の実験を行い申請研究の期間内にIO治療のモデル化を行う。 腫瘍微小環境の組織学的評価: ヌードマウス(コントロール)と同系マウスに移植したオルガノイド由来腫瘍の増殖速度を個体別に評価し、最終的に摘出した腫瘍組織を用いて、 病理組織学的評価(研究協力者・藤本正数講師)とRNAシークエンス(Immunogram, 同・鎌田真由美准教授)による腫瘍微小環境の評価を行う。具体的には浸潤免疫細胞の有無や種類の評価を行い、その程度と増殖速度の相関を確認する。例えばCD8+リンパ球の浸潤の程度と腫瘍増殖速度の逆相関が認められれば、本モデルの腫瘍免疫原性が強く示唆され、IO治療の良いモデルとなることが期待される。
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Research Products
(2 results)