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2022 Fiscal Year Annual Research Report

側頭骨扁平上皮癌の悪性度を決定するエピジェネティックな腫瘍制御機構の解明

Research Project

Project/Area Number 22H03236
Allocation TypeSingle-year Grants
Research InstitutionKyushu University

Principal Investigator

中川 尚志  九州大学, 医学研究院, 教授 (70274470)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 佐藤 晋彰  独立行政法人国立病院機構(九州がんセンター臨床研究センター), その他部局等, 頭頸科医師 (10859622)
大西 秀哉  九州大学, 医学研究院, 准教授 (30553276)
白銀 勇太  九州大学, 医学研究院, 助教 (40756988)
小宗 徳孝  九州大学, 大学病院, 講師 (80529884)
益田 宗幸  独立行政法人国立病院機構(九州がんセンター臨床研究センター), その他部局等, 統括診療部長 (90284504)
Project Period (FY) 2022-04-01 – 2027-03-31
Keywords外耳道癌 / 側頭骨 / 扁平上皮癌 / エピジェネティック
Outline of Annual Research Achievements

当院で治療を行った外耳道癌症例のうち、これまで、収集できた症例の検体を用いて、RNAシークエンス解析を用いたトランスクリプトーム解析を継続的に行なっている。今年度は、それに加え、収集できた一部の腫瘍検体と正常組織検体を用いて、CHIPシークエンスにより新規のエンハンサーの同定解析を行なった。
外耳道癌は、先行研究(18H2951) から、がん抑制遺伝子の機能失活型変異を有意に認める悪性腫瘍であり、がん遺伝子の機能増強変異を標的とした現行のがんゲノム医療が奏功する可能性が低いことが言われている。これまで、共同研究者である佐藤らは、発癌の腫瘍なドライバー遺伝子変異を加えることなく、組織再生・脱分化の転写プログラムに関与する転写調節因子Yes-Associated Protein 1(YAP1)を活性化することで、用意の口腔扁平上皮癌を発症するマウスモデルを作成している。その結果を考慮して、本年度は、まず 外耳道扁平上皮癌原発巣と正常皮膚から採取した組織サンプルを用いて、YAP1およびアクrヒブナエンハンサーに特徴的なヒストンマーカーであるH3K27Acに対する抗体を用いたCHIP-seqとRNAseqを同時に行い、YAP1が結合するエンハンサーおよびスーパーエンハンサーの同定を試みた。
Y AP1が結合するエンハンサーおよびスーパーエンハンサーの同定を試みた結果、これらのエンハンサーに特異的な転写因子結合配列モチーフ解析をおこなったところ、これまでパートナー転写因子として既に報告があるTEADやAP-1ファミリー-にくわえて、新たな転写因子(分子A)のDNA結合配列が認められた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

外耳道扁平上皮癌原発巣と正常皮膚から採取した組織サンプルを用いて、YAP1およびアクrヒブナエンハンサーに特徴的なヒストンマーカーであるH3K27Acに対する抗体を用いたCHIP-seqとRNAseqを同時に行い、YAP1が結合するエンハンサーおよびスーパーエンハンサーの同定を試みた結果、これらのエンハンサーに特異的な転写因子結合配列モチーフ解析をおこなったところ、これまでパートナー転写因子として既に報告があるTEADやAP-1ファミリー-にくわえて、新たな転写因子(分子A)のDNA結合配列が認められた。これまで、外耳道扁平上皮癌の癌促進につながる分子が同定された報告はされておらず、令和4年度(初年度)に施行した研究によって、一つの候補分子の同定につながったことは、非常に順調な結果であると考えられる。 この分子Aの機能解析を現在進めながら、並行してRNAシークエンス解析を続けている状況である。

Strategy for Future Research Activity

令和4年度までの研究で継続してきたRNAシークエンス解析を用いたトランスクリプトーム解析は、引き続き継続して行っていく。手術もしくは生検にて新しく採取された腫瘍組織および非腫瘍組織の一部を用いて、RNAシークエンス解析によるmRNA発現の網羅的解析と、それに並行して、CHIPシークエンスにより新規のエンハンサーの同定解析も引き続き行っていく。用いる抗体は、H3K27Acに対するものを用いる予定である。同定した、新規分子(分子A)の機能解析は、我々が新規で樹立したTBSCC細胞株も含めて行っていく予定である。得られたデータ東京大学医科学研究所が所有するスーパーコンピューターShirokaneのバイオインフォマティクス解析パイプラインを用いて解析をおこなう。RNAシークエンス解析で得られた遺伝子の発現変動データと、CHIPシークエンス解析で得られた転写調節領域データを照らし合わせながら解析を進める。また、公共のデータベースに登録済みの扁平上皮癌エピゲノムデータ、転写産物データも利用しながらTBSCC特異的なエンハンサー領域(特に細胞外マトリックス関連遺伝子の発現調節に関与するもの)およびスーパーエンハンサー領域の候補領域を引き続き絞り込みたい。同時に、今年度は、今後、新規に同定した遺伝子の機能解析のために。頭頸部癌のcell derived xenograft マウスモデルの作成を試みたい。これまでに同定した分子Aおよび、これから同定される可能性のある新規分子の機能解析を行なっていくためのツールとなる予定である。

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Published: 2023-12-25  

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