2023 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a wound diagnosis system using small data type AI
Project/Area Number |
22H03248
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
寺師 浩人 神戸大学, 医学部附属病院, 教授 (80217421)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高須 啓之 山口大学, 医学部附属病院, 准教授 (40566022)
榊原 俊介 神戸大学, 医学部附属病院, 特命講師 (50444592)
武川 公 神戸大学, 医学研究科, 客員教授 (60099835)
武川 力 神戸大学, 医学研究科, 非常勤講師 (90444596)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 創傷診断 / AI / 慢性創傷 |
Outline of Annual Research Achievements |
われわれの研究チームでは、慢性創傷(特に褥瘡)の画像を基に、自動で創傷の状態を判別するシステムの構築し、さらにこのシステムをアプリケーションに実装し、実用化を目指している。創傷治療においては、診断をすることと治療することとは必ずしも同義ではなく、治療方針についてはいくつかのオーバーラップが認められる。したがって、われわれは6つのポイントとなる項目に絞り、これらの組み合わせで治療方針を導く方法を開発した。このそれぞれのポイントに対して、画素情報から確率論的に創傷の状態を把握する方法とdeep learningによりAI判別を行わせる方法を比較したところ、いずれも判定には大きな差を認めなかった。しかしながらいずれの方法においても、創傷部位を人為的に枠線で囲み、判別させているが、実用化に向けた場合、創傷範囲を自動的に認識する必要がある。今年度の研究においては、創傷周囲を数点、撮影者がタップする方法と、創傷のおよそ中心点を1点、タップし、そこから螺旋状に画像を識別し、色域の変化を用いて創傷範囲を認識させる方法を試した。その結果、いずれの方法でも画像の識別は可能であったが、中心点のタップの方が単純であり、実用化を目指す上では有効と考えられた。 次に画像識別については、画素を中心に識別方を開発した。昨年度までは赤画素情報により識別を行ってきたが、今年度は緑画素情報を加えたところ、バイオフィルムの識別や壊死組織、発赤の有無について、さらに感度・特異度が高くなる結果となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
およそ計画通りに進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度までに創傷画像(写真)を画素として捉え、その各画素の集合体が持つ色域の特徴を解析することにより肉芽の形成、壊死組織の有無、ポケットの有無、創部の発赤などについて識別するシステムを構築した。また、同時に第3世代AI(CNN)により画像の識別を試みた。一方で 第2世代AIによる総称判定のアルゴリズムシステムを完成させた。本年度はこれらをもとに、 1. 褥瘡の評価方法について、新方式のプログラム作成と既存システムへの適用を行う:褥瘡の評価方法について、評価チャートに沿った新しい識別方式のプログラムを作成して既存方式のプログラムを置き換える。 a. クラウドシステムおよびPythonプログラムにより作成する。 b. 新規で発赤判定用の調整があり、それに合わせてアプリケーションもバージョンアップする。 2. クラウドシステムの組み換え:上記の変更にかかるシステムの変更及び更新作業を行う。 以上をクラウドサーバー上で実行できるプログラムを作成し、さらに遠く離れた山口大学においても当該プログラムを実行し、作動するのか、あるいはインターネットを経由した場合のタイムラグなどを評価する実装実験を行う。
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