2022 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22H03249
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
木股 敬裕 岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (50392345)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
品岡 玲 岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (90724500)
枝園 忠彦 岡山大学, 大学病院, 教授 (30509451)
小阪 美津子 岡山大学, 医歯薬学域, 助教 (50270476)
濱田 龍正 岡山大学, 大学病院, 医員 (40933362)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | リンパ浮腫 / 腋窩リンパ節 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は未だ不明が多いリンパ系の解剖学を明らかにし、それに基いたリンパシンチグラフィの検査方法と読影方法を確立させることで、リンパ浮腫に対する予防・治療のエビデンスを確立させるものである。リンパ系の解剖はリンパ管とリンパ節のそれぞれの位置情報と双方の関係が重要になるが、申請者は新鮮遺体を用いて、短時間にリンパ管の走行情報収集する技術(ICG蛍光リンパ管造影法)とその機器を開発した。それを用いて、100肢分を解析した。上肢リンパ管を走行的に独立した5つのグループに分けることに成功した。それが撓側皮静脈・尺側皮静脈など皮静脈に強く関係することも明らかにしている。そのため、それぞれの群を、撓側・尺側・背撓側・背尺側・正中群と名付けた。また、CTリンパ管造影法を発展させ、多数の遺体からリンパ管とリンパ節の関係性を上肢にて明らかにし、発表している。これによると上肢リンパ管の機能は腋窩・肘窩リンパ節のうち3つが主に担っていることが明らかになった。さらにマイナーなリンパ節が、鎖骨部も含めて2系統存在していることがわかっている。また逆にそれ以外の腋窩リンパ節は前胸部など近位部位の機能を担っていることが示唆されている。次に、遺体研究により培った解剖学的情報より、リンパ浮腫患者におけるリンパ管造影法の変化を書きらかにすべき解析を開始している。現時点では、ICG蛍光リンパ管造影法で解析をしている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究代表者の健康上の理由のため。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度分の事業により、上肢リンパ系の詳細が、皮膚テリトリー・集合リンパ管・リンパ節の関係まで明らかになった。次にその結果をもとに、センチネルリンパ節・Axillary reverse mappingを申請遺体で行い、乳房リンパ系を明らかにすると同時に、手技の正確性を解剖学的視点から評価する。
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