2023 Fiscal Year Annual Research Report
シングルセル解析を用いたマウス胎仔皮膚再生メカニズムの解明
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22H03252
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
貴志 和生 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 教授 (40224919)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡部 圭介 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (50445350)
荒牧 典子 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (80365311)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 皮膚再生 / 胎仔 / シングルセル解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
マウスE13, E15, E17の創傷作成後様々な時間の後に採取した組織から、創傷部辺縁皮膚と正常皮膚を顕微鏡下に採取し、Chromium 10X Genomicsを用いて、Single cell解析を行った。Chromium controller装置を使用して、10xバーコードを付加したライブラリーの構築を行い、数千個のそれぞれの細胞から転写プロファイリングを実地した。Cell Ranger解析ソフトを用いて各細胞からの発現プロファイルを作成し、類似のプロファイルを持つ細胞種をクラスターで特定し、それぞれの再生過程で発現している細胞種とその発現遺伝子の差異について解析を行った。 このデータを基に皮膚を再生させる因子と線維化を引き起こす因子の絞り込みを行ってきた。その中で、E13, E15, E17の創傷部位と、正常部位の比較から創傷部に集積する炎症細胞、特にF4/80陽性のマクロファージをsubtypeに分類し、これによりE13創傷部に集積するマクロファージの分泌するサイトカイン、接着因子などの解析から、E13の創傷部に出現するマクロファージが何をしているのか推測し、さらに発現している膜表面マーカーの解析から、分離同定する抗体の検索を行った。この抗原を基に、皮膚再生モデルを用いて、FACSを用いて、皮膚を再生させる細胞集団の組み合わせを検討した。さらに、線維化を促進する線維芽細胞、マクロファージのやり取りから、線維化を引き起こすカギとなっている因子を特定することに成功した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
シングルセル解析を理研で行い、そのデータとこれまでの再生現象で観察した細胞の動態の観察をもとに、線維化や再生のカギとなる因子の絞り込みを定期的な情報交換で予定通りうまく機能して行われているため。
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Strategy for Future Research Activity |
申請書に基づいて、再生因子、線維化因子の絞り込みとその証明を行う。
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