2023 Fiscal Year Annual Research Report
Involvement of newly-identified fibroblast-like cells in peripheral nerve regeneration
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22H03287
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
前田 健康 新潟大学, 医歯学系, 教授 (40183941)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 友里恵 (山田友里恵) 新潟大学, 医歯学系, 助教 (20804537)
瀬尾 憲司 新潟大学, 医歯学系, 教授 (40242440)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 神経再生 / 末梢神経 / 血管 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度作製したbvEFLCレポーターマウス(以下bvEFLC tomatoマウス)を順調に繁殖し、実験を行うに十分なサンプル数を得ることができた。bvEFLC tomatoマウスの坐神経を損傷し、損傷後1、3、5、7、14、28日に損傷坐骨神経を摘出した。摘出したサンプル全体を組織透明化試薬で透明化し、共焦点顕微鏡でbvEFLCの分布の変化の観察を試みた。透明化による蛍光強度の著しい減衰は認められなかった。しかし、共焦点顕微鏡ではレーザーが坐骨神経の深部に到達せず、ホールサンプルにおけるbvEFLCの分布を観察できなかった。そこで現在、現在多光子顕微鏡を用いてより深い部位の観察を試みている。また、bvEFLCマウスと神経特異的に緑色蛍光蛋白(GFP)を発現するマウス(Thy1-GFPマウス)を交配し、bvEFLCと神経がそれぞれ異なる色で識別できるマウス(bvEFLC-tomato Thy1-GFPマウス)を作製した。これにより、生きたマウスの生体内でbvEFLCと軸作の関係性をより詳細に観察することが可能になった。bvEFLC-tomato Thy1-GFPマウスも同様に神経損傷を施し、損傷坐骨神経で透明化ホールマウントサンプルを作製し、再生軸索とbvEFLCの位置関係の観察を試みている。また、bvEFLCの神経再生への影響を調べるために、ジフテリア毒素受容体遺伝子(DTR)を, bvEFLC特異的に発現させたマウス(bvEFLC-DTR Thy1-GFPマウス)を作製した。現在このマウスにジフテリアトキシンを投与し、bvEFLCを除去した状態における再生軸作の伸長の観察を試みている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の研究により、現段階で必要な全ての遺伝子改変マウスの樹立が完了した。また、本年度に計画していた実験は着手できており、本研究の中心となる実験方法もトラブルシュートが順調に進み、ほぼ確立できているため。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の研究計画に則した実験を行う。多光子顕微鏡を用いた損傷坐骨神経のホールサンプルの観察を続ける。bvEFLC tomatoマウスの損傷神経の経時的観察により、bvEFLCが最も活発に細胞動態を変化させるタイムポイントを見つける。その時点での再生軸作をbvEFLC-tomato Thy1-GFPマウスとbvEFLC-DTR Thy1-GFPマウスで比較する。また、bvEFLC-DTR Thy1-GFPマウスの損傷神経の長期的な機能回復を観察するために、神経損傷後90日後に神経伝導速度試験と運動機能の評価(ワイヤーハングテスト、ローターロッドテスト、テールフリックテスト)を行う。
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