2023 Fiscal Year Annual Research Report
Investigation of novel oral cancer-specific molecular targets based on genetic diversity
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22H03288
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
工藤 保誠 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 教授 (50314753)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡本 哲治 東亜大学, その他の研究科, 教授 (00169153)
宮本 洋二 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 教授 (20200214)
堀口 大吾 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 助教 (70304532)
毛利 安宏 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 講師 (80464353)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 口腔がん / 分子標的治療薬 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、がん組織の遺伝子発現情報を含めた膨大なデータを利用した治療標的遺伝子の探索が試みられているが、口腔がんでは治療標的遺伝子は未だ同定されていない。本研究では、異なる複数のデータベースから口腔がん遺伝子発現データを統合し、間質細胞の混入が少ないがん細胞の純度の高い症例を選別することで、信頼度の高い治療標的を探索する。さらに、治療効果の堅牢性・再現性を確保するために、多数の口腔がん細胞株を混在させた細胞プールに対して一括して抗がん効果を評価することにより、がん細胞の特徴である遺伝的多様性に起因する多様な薬剤感受性を視野に入れた従来とは異なる戦略で口腔がんに特異的な分子標的薬の開発を試みることを目的としている。 昨年度に、研究代表者らは公共のHNSC scRNA-seqデータをリファレンスとして、TCGA- HNSCデータをBayesPrism法によってdeconvolutionし、がん細胞純度が高い症例のうちHPV陰性の症例を選択して学習用データセットを作成した。本年度は、口腔がんの新規治療標的遺伝子を探索するために、作成した学習用データセットを用いて、高純度がん組織と正常組織の遺伝子発現値を統計検定し、がん組織で2倍以上の発現値を示す膜タンパク遺伝子をいくつか同定した。現在、それら遺伝子に関して、口腔がん組織および口腔がん細胞株における発現を検討している。 また、バーコード導入口腔がん細胞株の作製するために、26塩基からなるバーコードを付与し、GFPおよびルシフェラーゼを発現するウイルスベクターを構築し、細胞バンクから入手した13種類の口腔がん細胞株に異なったバーコードを有するベクターを導入し、安定性に発現する細胞株を作成した。これら細胞株を共培養し、細胞競合で残存するがん細胞株の特定や、抗がん剤に対する感受性を検討している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は、口腔がんの新規治療標的遺伝子の探索として、独自に構築した学習用データセットを用いて、がん組織で2倍以上の発現値を示す膜タンパク遺伝子を同定し、その検証を行なっている。また、その新規治療標的遺伝子を検証するためのツールとして、バーコード導入口腔がん細胞株を作製し、その有用性を検討している。 以上のように、おおむね順調に研究計画が進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
口腔がんの新規治療標的遺伝子を探索するために、がん細胞純度が高いサンプルをdeconvolution解析により選別し、学習用データセットを構築し、そのデータセットを用いて、高純度がん組織と正常組織の遺伝子発現値を統計検定し、がん組織で2倍以上の発現値を示す膜タンパク遺伝子を同定した。今後は、同定した膜タンパク遺伝子が口腔がん患者の全生存期間と関わるかどうかを単変量cox回帰分析で検討し、全生存期間に影響する膜タンパク遺伝子を同定するとともに、機械学習による変数選択を用いて、全生存期間に大きく影響を与える遺伝子を絞り込み、臨床データと遺伝子発現情報を有する6つの口腔がん症例データを検証用データセットとして用いて、学習用データセットで絞り込んだ遺伝子の有用性を検証し、最終的に治療標的対象となる膜タンパク遺伝子群を絞り込む予定である。同定された治療標的候補遺伝子に対して、Gene Ontology解析による機能予測および口腔がん組織の1細胞解析データを用いた発現パターン解析を行い、治療標的遺伝子としての適性を検討する。 また、作成した13種類のバーコード導入口腔がん細胞株の有用性の検討を行い、最終的にセルバーコードシステムを利用した新規スクリーニング法による治療有効性評価に用いる予定である。
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Research Products
(12 results)
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[Presentation] 頭頸部扁平上皮癌 (HNSCC) の進行における脱ユビキチン化酵素 OTUB1 の役割2023
Author(s)
Jin Shengjian, 常松 貴明, 堀口 大吾, 毛利 安宏, 卲 文華, 三好 圭子, 水澤 典子, 萩田浩子, 猿棒 元陽, 吉田 佳世,吉田 賀弥, 藤原 奈津美, 尾崎 和美, 石丸 直澄
Organizer
第 82 回日本癌学会学術総会