2022 Fiscal Year Annual Research Report
Establishment of models for prediction of antibody responses and risks to side effects after COVID-19 vaccination
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22H03329
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
尾内 善広 千葉大学, 大学院医学研究院, 教授 (30360522)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山崎 慶子 千葉大学, 大学院医学研究院, 講師 (50415329)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 新型コロナワクチン / 抗体価 / 副反応 / 遺伝要因 / 個別化医療 |
Outline of Annual Research Achievements |
2回の新型コロナワクチン接種(Pfizer/BioNTech BNT126b2)を受けた2015名の千葉大学医学部附属病院職員対象を対象に、接種後の抗Spike抗体価とSARS-CoV-2に対する中和抗体の重鎖可変領域の構成に重要と複数文献にて報告されているIGHV3-66およびIGHV3-53遺伝子の遺伝型との関連を検討した。免疫グロブリン重鎖におけるIGHV3-66の利用頻度に大きな影響を持つことを報告済みのrs6423677(A>C)および、本研究内で、96人の健常者の末梢血単核球の分析のよりIGHV3-53に対して同様の効果を示すrs11623191(C>T)を特定し、2つのバリアントの遺伝型を全対象者について決定した。 先行研究で取得済みの2回目接種2-5週後における抗Spike抗体価、性別、年齢、飲酒量、接種ワクチン間隔、2回目接種後抗体価測定までの期間の情報と上記遺伝型情報を用い、コこれらの情報の揃った1512人を抽出して接種後抗体価と遺伝型との関連を単変量線形回帰分析によって検討した。その結果、単独のバリアントとしてはrs6423677の高利用頻度関連アレル(Cアレル)が対数変換後の抗体価と正の関連を示し、rs11623191の高利用頻度関連アレル(Tアレル)との合計数を説明因子とした場合、単独の場合よりも大きな効果を示すことがわかった。続く使用薬剤、飲酒歴等の既報の予測因子を共変量として加えた多変量線形回帰分析においても2つの座位の合計アレル数は有意な効果をもつ説明因子であることが確かめられた。さらに検討範囲を全ゲノムに拡大し検索するため、ゲノムワイド関連解析に向けたイルミナAsian Screening Arrayによるジェノタイピングも既に修了してる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
IGHV3-66およびIGHV3-53のバリアントを候補として解析した本年度の研究はIGHV3-53について検討すべきバリアントが順調に見出され、かつ塩基配列の冗長性の理由で難航する懸念もあった遺伝型決定手順も、これまでの経験を活かすことでスムーズに行うことができた。また遺伝型と抗体価の関連についても妥当な結果が得られた。ここまでの結果は新型コロナワクチン接種後の抗体価上昇の個人差の遺伝要因の存在を初めて証明したものあり、意義が大きと考え論文報告を報告を行う事とした。Journal of Infection誌に投稿、受理・掲載されている。続くゲノムワイド関連解析については、遺伝型データ決定後の全ゲノムimputationの準備として、NBDCのリファレンスパネルの利用申請を行い、現在その審査を受けている。
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Strategy for Future Research Activity |
研究対象者をIGHV3-53, -66の遺伝型と抗体価の上昇パターンの異なる複数のグループに分類し各数名を選抜,接種前後の末梢血単核球におけるIgMおよびIgG重鎖レパトアの分析を次世代シークエンサーのより実施する.抗体価の変化の背後にあるワクチン接種後のB細胞による応答に関するリアルワールドでの重要な情報を取得する(尾内). 前年度内に行ったゲノム解析により得られたゲノムワイドSNVのアレル数と接種後の抗体価上昇量との間の量的形質座位 (QTL) 解析,あるいは対象者を2群化(高~中,低反応群等)し,ロジスティック回帰分析により接種後の抗体応答と関連するバリアントを特定する(山﨑).関連が確認された遺伝子座については,バリアントの遺伝子構造上の位置や塩基置換の内容に基づき,遺伝子機能,遺伝子発現に及ぼす影響をin vitro実験,あるいはCADDなどの有害性予測ツール,GTExなどの組織別遺伝子発現およびeQTL情報の統合データベースを用い,座位ごとの責任遺伝子の特定を試み,さらにGene Ontology, Gene Set Enrichment解析により,抗体応答に関与が濃厚な分子パスウェイを予測する(山﨑、尾内). 副反応についても同様に,取得済みの副反応の種類(発熱,関節痛,接種部位の腫れ等)の有無を個別に,あるいは項目数や程度の情報によりスコア化し,それらとゲノムバリアントの関連を抗体価と同様の手順で解析する(山﨑、尾内.
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Research Products
(2 results)