2022 Fiscal Year Annual Research Report
Analysis of the relationship between gallbladder cancer, arsenic intake, and living-environmental factors — A case in Bihar, India
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22H03348
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
坂本 麻衣子 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 准教授 (50431474)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 胆嚢がん / 地下水ヒ素汚染 / 疫学調査 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.共同研究機関であるインド・ビハール州のMahavirがん研究センターで胆嚢がん摘出の手術を受けた患者51名の生体試料を収集し、ヒ素濃度分析を行った。また、各患者世帯を訪問して、井戸水の利用履歴、食事等についてヒアリングを行い、さらに、各世帯の井戸水、食材、土壌サンプルを収集し、ヒ素濃度を分析した。 2. Mahavirがん研究センターに登録された患者のデータから、胆嚢がんの患者と胆嚢結石症等の胆嚢がん以外の患者のデータを抽出し、居住地に関するGISデータベースを整備した。現在、9年分のデータについて作業が完了しており、残り3年分について、現在作業中である。 3.研究成果として、これまでに収集されていた胆嚢がん患者(n=152)と胆嚢結石症等の胆嚢がん以外の患者のデータ(n=200)の生体試料分析データに基づいて、Scientific Reports誌に論文が掲載された。ここでの分析では、胆嚢がん患者の生体試料には高濃度のヒ素蓄積が確認されたが(血液:389 mcg/L、胆嚢細胞:2166 mcg/kg、胆石:635 mcg/kg、胆汁:483 mcg/L、毛髪:6980 mcg/kg)、一方で、これらの生体試料の含有ヒ素濃度に対して主成分分析により作成したヒ素蓄積の総合指標の評価によると、ヒ素濃度蓄積が胆嚢結石症等の胆嚢がん以外の患者と同程度の者の中にも、ステージ4の胆嚢がん患者が相当数、存在することが見出された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
病院登録データのGISデータベース化の作業がやや遅れているが、生体試料収集や世帯調査については概ね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
胆嚢がん患者からの生体試料提供は、手術の状況にもよるため、統計的な分析を適用できるサンプル数となるまで引き続き継続してデータ蓄積を続ける。 病院登録データのGISデータベース化をできるだけ早急に進め、2023年度前半にはこのデータを用いた疫学分析を完了する予定である。
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Research Products
(2 results)
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[Journal Article] Arsenic causing gallbladder cancer disease in Bihar2022
Author(s)
Kumar, A., Ali, M., Raj, V., Kumari, A., Rachamalla, M., Niyogi, S., Kumar, D., Sharma, A., Saxena, A., Panjawani, G., Jain, P., Vidyarthi, A., Kumar, N., Kumar, M., Niraj, P.K., Rahman, M.S., Bishwapriya, A., Kumar, R., Sakamoto, M., Kumar, S., Singh, M., Ghosh, A.K.
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Journal Title
Scientific Reports
Volume: 13
Pages: 4259
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research