2022 Fiscal Year Annual Research Report
Building an Emergency Support System for immigrants from Southeast Asia during Covid-19 pandemic: Focusing on Psychosocial Distress
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22H03420
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kobe City College of Nursing |
Principal Investigator |
山下 正 神戸市看護大学, 看護学部, 講師 (90613092)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中澤 港 神戸大学, 保健学研究科, 教授 (40251227)
野上 恵美 武庫川女子大学, 文学部, 講師 (90782037)
山田 千佳 京都大学, 東南アジア地域研究研究所, 助教 (30848958)
瀬戸徐 映里奈 近畿大学, 人権問題研究所, 講師 (00822719)
岩本 里織 神戸市看護大学, 看護学部, 教授 (20321276)
山田 暢子 神戸市看護大学, 看護学部, 助教 (80910934)
加藤 憲司 神戸女子大学, 看護学部, 教授 (70458404)
片山 修 神戸市看護大学, 看護学部, 准教授 (20295778)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | COVID-19 / 新型コロナウイルス感染症 / 精神的健康 / 抑うつ / 不安 / 物質的はく奪 / 希死念慮 / ベトナム |
Outline of Annual Research Achievements |
新型コロナウイルス感染症の流行に伴い、日本に居住する在住外国人は、解雇等による収入減少、感染症への不安、同郷の人々との隔絶により、極度の生活困窮やかつてない社会的な孤立・孤独、継続的な強い不安を抱えています。本研究では、母国語が英語でない東南アジア出身者に焦点を当てました。 2021年に日本で生活するベトナム出身者を対象にオンライン調査を開始し、2021年から2023年にかけて3年間の継続的な前向き観察研究を実施しました。本調査では、対象者の社会経済状況(性別、年齢、在留資格、在日年数、教育歴、日本語能力、既往歴、経済状況、雇用状況等)、新型コロナウイルス感染症に関連する事項(ワクチン接種回数、感染歴、受診制限等)、精神的健康状態(抑うつ、不安、孤独)等の項目を含むアンケートを行いました。 調査結果から、ベトナム出身者はCOVID-19の流行時に収入の減少、労働条件の悪化、精神的健康状態の悪化を経験していたこと(Yamashita et al. Tropical Medicine and Health, 2023)、ベトナム人技能実習生は様々な物質的困窮に直面しており、それが重大な心理的問題の高い有病率と相関していたこと(Yamashita et al. Frontiers in Psychology, 2024)が明らかになりました。 本研究成果は、新聞やテレビ等の複数のメディアで取り上げていただきました。そのことにより、ベトナム出身者の精神的健康への支援の必要性を広く社会に周知することができたと考えています。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ベトナム現地の調査は新型コロナウイルス感染症の影響でできなかったものの、国内のベトナム出身者への調査を複数回行うことができた。研究結果から、ベトナム出身者のメンタルヘルスの一部の課題や要因を明らかにすることができたと考える。
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Strategy for Future Research Activity |
オンラインを用いた前向き観察研究の成果を基に、ベトナム出身者を支援するためのアプリケーションを開発する。次に、そのアプリケーションを使用してベトナム出身者のメンタルヘルス相談に対応する仕組みを構築し、その仕組みがベトナム出身者のメンタルヘルスの改善に寄与できるかを検証する。
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