2022 Fiscal Year Annual Research Report
フレイルからの改善に関するメカニズムの検討:10年間の長期縦断研究
Project/Area Number |
22H03462
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | National Center for Geriatrics and Gerontology |
Principal Investigator |
土井 剛彦 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 研究所 老年学・社会科学研究センター, 副部長 (60589026)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | フレイル |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究はフレイルからの改善をテーマに行う。フレイルとは、元気な状態と介護などが必要な状態の中間とされ、要介護、入院、死亡などのリスクが高い一方で、フレイルの状態を維持したり元気な状態に移行することができる可変的な状態とされる。しかし、フレイルからの改善におけるメカニズムについては十分に明らかになっていない。そこで、本研究は、地域在住高齢者を対象に長期縦断研究を実施し、フレイルの改善に寄与する因子を、生活習慣、機能レベル(身体機能や認知機能など)、活動レベルなど修正可能な因子において検討し、血液データを用いてメカニズムの検討することを目的とした。 2022年度の実績報告として10年後調査の準備と高齢者機能健診調査(NCGG-SGS)の既存データを用いたプレリミナリー解析によりバイオマーカーとフレイルとの関連を横断的に検討した。予備的検討として、炎症マーカーであるMDA,CRP、IL-6を用いてフレイルとの関連を年齢・性別・BMIで調整して検討した。潜在的対象者は4029名であった(年齢:71.7 ± 6.9歳、女性56%、BMI:23.5 ± 3.3)。フレイルの判定はJ-CHS indexをもとに、以下の5つの基準のうち、1~2つ該当した場合をプレフレイル、3つ以上に該当した場合をフレイルとした。各変数に欠損値があった者を除き検討した結果、CRPがフレイルと最も関連が顕著にみられた(n = 3878, p = 0.006)。また、調査準備は円滑に進み、次年度に問題なく追跡調査を行える状況にある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は、当初の計画通り既存データを用いた解析を滞りなく進めることができ、2023年度の調査準備も進められているため。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は10年後追跡調査を実施する予定であり、自治体との折衝、会場確保など現時点で行える準備・進行に問題はなく、縦断調査を実施し縦断データセットの構築を行う予定である。
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Research Products
(1 results)