2022 Fiscal Year Annual Research Report
Investigation of muscle-vascular interaction network in different exercise modes
Project/Area Number |
22H03487
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
家光 素行 立命館大学, スポーツ健康科学部, 教授 (90375460)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井之上 浩一 立命館大学, 薬学部, 教授 (30339519)
岡本 孝信 日本体育大学, 体育学部, 教授 (40330518)
橋本 健志 立命館大学, スポーツ健康科学部, 教授 (70511608)
藤江 隼平 立命館大学, スポーツ健康科学部, 助教 (80882844)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 加齢 / 運動様式 / 骨格筋 / マイオカイン / 臓器間ネットワーク |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,異なる運動様式(有酸素性運動とレジスタンス運動)における高齢者の動脈硬化の効果に関与するマイオカインを同定し,筋-血管の臓器間ネットワークによる運動効果の新たな機序を解明することを目的としている。今年度は,老齢モデルマウス(38週齢SAMP1オスマウス)を用いて有酸素性運動介入群(自由回転輪),低強度レジスタンス運動介入群(週3日,1日8回,3か月間の最大挙上重量の40%体重の重りを負荷したクライミング運動),高強度レジスタンス運動介入群(週3日,1日8回,3か月間の最大挙上重量の80%体重の重りを負荷したクライミング運動),安静コントロール群に分割し,各運動介入を12週間実施した(解剖時は50週齢)。動脈血管の拡張機能を検討するために摘出した動脈を用いてミオグラフ法による内皮機能・平滑筋機能を評価,また,動脈の組織切片の染色による肥厚計測や脂肪・線維化を評価,筋力(最大挙上重量)・筋量(筋横断面積)の測定を行った。有酸素性運動介入群および低強度レジスタンス運動介入群では,安静時コントロール群よりも動脈血管の内皮機能が有意に改善し,その改善が平滑筋非依存性であることを確認した。さらに,血管内皮由来血管拡張物質である一酸化窒素(NO)の合成酵素のリン酸化も増加していた。骨格筋由来内分泌因子:マイオカインの検討において,動脈機能や形態に関与する可能性のあるマイオカインが複数同定された。次年度以降骨格筋を用いて,マイオカインの発現調節や動脈血管に対する作用機序についてさらなる検討を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究課題では異なる運動様式の介入を行い,その後に動脈血管や骨格筋,血液の解析を実施する予定である。今年度,老齢化モデルマウスによる運動トレーニング介入が完了し,各運動様式に対する効果の検討を行い,次年度以降,骨格筋を用いて,マイオカインの発現調節や動脈血管に対する作用機序についてさらなる解析を行う予定であるため,順調に研究は進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでに複数同定した関連候補マイオカインの筋-動脈血管の臓器間ネットワークの機序に介在するマイオカインの選定を実施するために、各モデルマウスから摘出してきた臓器を用いてマイオカインの発現調節や動脈血管に対する作用機序についてさらなる解析を行う。さらに、関連候補マイオカインのリコンビナントを用いた検討も実施する。
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Research Products
(36 results)