2022 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of tenocyte network regulation in tendon homeostasis
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22H03489
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Okayama University of Science |
Principal Investigator |
伊豆 弥生 岡山理科大学, 獣医学部, 准教授 (90431949)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河野 貴子 (金児貴子) 立命館大学, 薬学部, 准教授 (00378019)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 腱の恒常性 / 腱再生 / コラーゲンXII / 細胞間コミュニケーション |
Outline of Annual Research Achievements |
加齢や物理的傷害による腱疾患は、運動器障害の中でも罹患頻度が高く、痛みが慢性化することでQOLを低下するが、治療法は限られており、病態を克服する新たな方策が求められている。腱は高度に組織化した構造を構築することで、柔軟性と耐久性を獲得しているため、構造維持が腱機能の鍵であると考えられる。しかしながら、腱恒常性のメカニズムや腱損傷後の再構築メカニズムは不明である。 この問題を明らかにする方法として、本研究では腱細胞による細胞ネットワークに着目し、ネットワーク構造が破綻しているCol12a1遺伝子欠損マウスを用いて解析する。 【腱断裂後の細胞プロファイリング】シングルセルデータベースならびに遺伝子組換えマウスを用いた腱断裂後のシングルセル解析による腱修復・再生細胞に必須な細胞を同定する。本年度はシングルセル解析に用いる細胞あるいは核の採取方法について検討した。マウスは野生型と12型コラーゲン遺伝子改変マウスの腱を用い、術後経時的に採取し、実施した。 【腱細胞ネットワークメカニズムの解明】遺伝子組換えマウスおよび再構成3D腱組織体モデルを用いて、腱傷害後の再生・修復における細胞活動について解析する。本年度は組織傷害後に起こる細胞増殖、分化、遊走などの細胞活動について解析した。 【数理解析を基盤とした腱再生シミュレーションの開発】腱特異的なコラーゲン線維の配向性を数理モデル化し、生体および細胞実験で得られた制御因子を組み込むことで腱再生シミュレーターを構築する。本年度は腱再生に必要なコラーゲン線維の数と細胞の関連性について検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
シングルセル解析に必要な細胞数を検討し、予想以上に細胞数が必要であること、腱組織から得られる細胞数が少なく、マウス数を確保する必要があることが判明したため。
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Strategy for Future Research Activity |
【腱断裂後の細胞プロファイリング】マウスの繁殖数を増やし、シングルセル解析に必要なマウス数を確保する。 【腱細胞ネットワークメカニズムの解明】細胞遊走制御メカニズムの解明に向け、引き続き、細胞レベルでの解析を進める。 【数理解析を基盤とした腱再生シミュレーションの開発】腱再生シミュレーターの基盤モデルを開発するべく、細胞遊走解析で得られたパラメータを入れて解析する。
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Research Products
(4 results)